私と俺は某マフィア漫画に転生したようで……【第四章】 (ページ22)

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168話だページ22

「ねえ零。私思ったんだけどさ」

遠い目をしつつ隣にいる零に声をかける。
神社に行った日から数十日が経ったある日のこと。

今日の午後の授業は授業参観である。
私のクラスは数学、零のクラスは英語みたい。

とはいえ母さんは今日、忙しくて来れないと申し訳なさそうに言っていたのでサボる予定だ。もち、恭弥がいる応接室で。

そんな日の昼下がり。暖房がかかっている図書室にて本を読んでいるとふと思ったことがあり零に訪ねることにした。

零も本を手に持っていて「なんだ？」と首を傾げる。

「恭弥がなんか女慣れしてる気がするんだ…気のせいかな」

「……は？」

「……恭弥がなんか女慣れしてる気がするんだ…気のせいかな」

「聞こえてるから2度も言わなくていい。なんでそんなことを考えたんだ？」

いやだって考えてみろって。

あいつキス上手いし(あーゆータイプって絶対手を使わずに舌だけでさくらんぼの茎を蝶々結びとかできるぜ)、さらっとお姫様抱っこするし(初詣の時にされてた…まじ恥ずかった)、他にも色々と………ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ。

…なんつーのかな、余裕があるってゆーの？なんか私ばかりがドキドキしてる気がしてならない。

息を吐く私に零がジト目で「惚気か」と呆れたように言う。

「うぐっ……の、惚気たわけじゃ…その、ないんだが……」

「お前が雲雀の話をすること自体惚気だわ」

おいこら。だから私は惚気たわけじゃねーって。
ただ私は女慣れしてんのかなぁって話してただけで…