46 ページ46
「いっ！ っ！ あの！！」
彼にお姫様だっこをされ 一気に目が覚める
彼から離れないとと本能的に足をばたつかせた
「もう これは事実上の同棲だな♪」と 私が暴れることなど意に介さないという風に
彼は鼻歌交じりに言葉を継げる
早足に彼が私を家へと運んでいく
”百！ 百は！！？”
必死に周りを探すと 空の上に漂っている百を見つけた
まだ 疲れているのだろうか？？？
何故か彼は この私の状況に何もしない
そのまま扉をくぐり 1階を通り抜け、2階へと運ばれる
そして 初めて尾形さんの家で目を覚ました部屋に運ばれ、ベッドの上におろされた
このままカンキンされるのでは？と 冷や汗が出る
百が動けないなら私がどうにかするしかないが、尾形さんに力で叶うかどうかと
「安心しろ。学校にはちゃんと送っていくし、カンキンする気はない」
私の心を読んだのか 尾形さんがまたも耳元で ぼそっとつぶやいた
そしてぎゅっと私を抱きしめる
「他の奴の所など いかせるか」
「行ってみろ？ 俺もそいつの家に押し込むぞ？
いいのか A？
・・・迷惑をかけたくないんだろう？？？」
私の心を見透かしたように 低い声が私の脳に響く
「離れてなど やるものか」
「やっと 見つけたんだ」
「昨日 また 失うのかと思った」
「あんな思いは 二度とごめんだ
俺の傍にいろ
もう学校にも行くな
どこにもいくな」
「・・・嘘だ。学校には いかせてやる
だから できるだけ俺の傍にいろ
他の家など行くな
”お前の家は もうここだ”
迷惑など考えなくていい
俺がお前に傍にいてほしいんだ
お前がいないと 俺は過呼吸になるぞ？
精神不安定で 何をしでかすかわからんぞ？
嫌だろう？ A？
俺の傍に ”俺が” いてほしいんだ」
おどしにも似た言葉が 耳元でつぶやかれる
ぎゅっとはなすまいと 彼の抱きしめる腕の力が強くなる
私は思わず つぶやいた
逃げなければという思いと、彼にはっきり聞いておかなければと思ったからだ
百と同じく、私はあの言葉を彼につげた
「尾形さんは 私が前世の”彼女”だから そういうんでしょう？
私はもう”彼女”じゃない
”彼女”は もういない
”彼女”の面影を私に求められても 私は・・・」
「A・・・」
彼の体が少し離れる
そしてじっとりと 黒い大きな瞳に見つめられた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラノ(プロフ) - 有難うございます。アニメ3期もはじまったのでこっちも書かねばと思いながら停滞していてすいません。 (2020年10月16日 22時) (
レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
イロナシ - もう、ソラノ様が書くお話めっちゃ好きです！更新を楽しみにお待ちします！ (2020年10月11日 19時) (レス) id: c1ed0d601a (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 走り書きなのでまた色々書き直すかもですが、とりあえず「日常1」終わりで、「日常2」をまた書こうと思っています。それこそ本当に小ネタというか勉強見てもらうとか、学校とか修学旅行とか、なんか思いつくままに！！！ (2020年2月22日 1時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - もうすぐで50！とりあえずこの話はこれで終わって本当に日常編を書こうと思う。尾形さんに勉強見てもらうとか、修学旅行とか買い物とか色々書きたい (2020年2月2日 11時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - うん、しばらく書いていなかった分 一気にＵＰしました。でも本当に一気に書いたので所々また書き直すかも・・・です。すいません (2020年1月18日 16時) (レス) id: ae51a2c0d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソラノ | 作成日時：2019年11月4日 21時
