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尾形さんを見上げると どこか様子がおかしかった
額を抑え 苦しそうで・・・
「お、がたさん？」
様子のおかしい尾形さんに 白石さんも気が付いた
そして ぐらりと尾形さんの体が揺れた
尾形さんの口から 必死に絞り出すような声がもれる
「お・・れの・・・ 名を呼べ ・・・A」
「！」
その声に、その言葉に、 私の中の 何かがざわつく
懐かしい気配を感じた気がした
目の前には 尾形さん
その”中”から・・・
「ちょ、尾形ちゃん？ こんな時に何言ってるの？」
白石さんが 慌てて尾形さんの顔を覗き込む
尾形さんの腕が ゆっくりとこちらに伸びてきた
「俺の名を呼べ」と 苦しそうなその声に、その伸ばされた手に、
私の体は自然と反応する
その手をゆっくりと両手で包んだ
「A・・・」
「・・ひゃ、く？」
「・・・え？」
思わずその名が 私の口からついていた
不思議そうに私達を見ている 白石さん
「ひゃ・・く？ 百？ ・・・百なの！？」
ぽろぽろとまた瞳から涙があふれる
しんどそうな、倒れこみそうな目の前の彼は なんとかといった感じで私に微笑んだ
そして彼のもう片方の手が私の頬に触れる
「百・・・ どうして・・・ なん・・ 大丈夫なの？！！！
・・・尾形さんは？」
「おちつけ A。 ちょっと”こいつ”の体を借りているだけだ
・・・あのまま成仏なんぞしてやるかよ」
「俺がしつこいのは知ってるだろう A？」
そういってニヤリと笑う彼の表情は ”百そのもの”
私は思わず彼に抱き着いた
色々言ってやりたい
言いたいことが たくさんあった
だけど 今はただただ 彼の名を何度も呼ぶ
「ひゃく・・・ ひゃくぅ・・・」
優しく髪をなでられる
そっと優しく 抱きしめられる
「このまま・・・」
ちゅっと 髪にキスをされた
いつもの風や そんなあやふやなものではない
尾形さんの体を通じて 直接百が 自分に触れている
「俺だけ”仲間はずれ”なんて させるかよ」
そういって 抱きしめられる腕の力が強くなる
私も 帰ってきた百を ぎゅっと抱きしめかえす
「おかえり・・・ 百」
ポツリと自然とでた私の言葉に 彼の体がぴくりと震えた
何かとまどうような 照れくさそうな気配
だが しっかりと・・・
「 ・・・ただいま A 」
その声は 幸福に満ちていた
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ソラノ(プロフ) - 有難うございます。アニメ3期もはじまったのでこっちも書かねばと思いながら停滞していてすいません。 (2020年10月16日 22時) (
レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
イロナシ - もう、ソラノ様が書くお話めっちゃ好きです！更新を楽しみにお待ちします！ (2020年10月11日 19時) (レス) id: c1ed0d601a (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 走り書きなのでまた色々書き直すかもですが、とりあえず「日常1」終わりで、「日常2」をまた書こうと思っています。それこそ本当に小ネタというか勉強見てもらうとか、学校とか修学旅行とか、なんか思いつくままに！！！ (2020年2月22日 1時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - もうすぐで50！とりあえずこの話はこれで終わって本当に日常編を書こうと思う。尾形さんに勉強見てもらうとか、修学旅行とか買い物とか色々書きたい (2020年2月2日 11時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - うん、しばらく書いていなかった分 一気にＵＰしました。でも本当に一気に書いたので所々また書き直すかも・・・です。すいません (2020年1月18日 16時) (レス) id: ae51a2c0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラノ | 作成日時：2019年11月4日 21時
