33(百視点) ページ33
ふざけるな ふざけるな ふざけるな!!!
気がつけば Aの手にあった器を叩き飛ばしていた
そのまま Aの生存を確認するように強く強く抱きしめる
暖かい アタタカイ 俺とは違う
Aの言葉が何度も脳裏をかすめる
「バカみたい・・・ ”私”は ”彼女”じゃない」
「百は・・・ ”私”じゃない・・・ ”彼女”に傍にいてほしいんでしょう?」
バカか バカか バカか! お前は本気で 阿呆か!!
確かに始めは 前世のAだからという理由でお前を見ていた
お前の傍にいた
だが・・・ とうの昔にそれだけに・・・
「っ・・・」
ぎゅううっとよりお前を引き寄せる
俺が前世の”A”だからという理由だけで 触れれもしない女をずっと
見守り続けたりするものか!
何年 お前を見てきたと思う?
何年 お前に付きまとったと思う!?
お前が ”お前”だったから・・・
”お前”だから 傍にいたいと いつづけた
お前に近づく男は 排除した
お前には俺だけがいればいいと・・・
己の精神が不安定になる
周りの景色がぐるぐる回る
ハナシタクナイ ハナシタクナイ −−−
モウ二度ト ハナサナイト キメタノニ −−−
オマエヲ・・・ ”殺シテ・・・っ”
「! 百!!?」
俺の体からどよりとした闇が広がる
それが俺を包み込み 周りの景色さえも闇へと変える
アア・・・ ダメダ・・・ マダ ダメダ
”A”
オマエハ オレノ・・・
このままお前をここに置いておけば 精神の崩壊しかけた俺と共に 消えてしまう
最近の俺は不安定だ
嫉妬
独占欲
切望
色々な思いが 俺の精神を闇へと狂わせる
だから”最後”にと お前を手に入れようとした
ずっとそれだけはせずにいたのに お前を・・・ 殺すことで・・・
”手に入れようとした”
それで俺の精神は安定するはずだった
だが
「A」
Aの頬にそっと両手を添えた
Aと目線を合わせる
周りが闇に包まれる中 お前はじっと俺を不安そうに見つめてきた
俺は・・・ お前を・・・
やっぱり 殺せないようだ・・・ ははっ
ずっと お前が俺と一緒になればいいと思っていたのに・・・
「なんでだろうな・・・ ははっ」
俺の頬を何かがつたう
俺は自分自身が泣いていることにも 気づかない
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ソラノ(プロフ) - 有難うございます。アニメ3期もはじまったのでこっちも書かねばと思いながら停滞していてすいません。 (2020年10月16日 22時) (レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
イロナシ - もう、ソラノ様が書くお話めっちゃ好きです!更新を楽しみにお待ちします! (2020年10月11日 19時) (レス) id: c1ed0d601a (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 走り書きなのでまた色々書き直すかもですが、とりあえず「日常1」終わりで、「日常2」をまた書こうと思っています。それこそ本当に小ネタというか勉強見てもらうとか、学校とか修学旅行とか、なんか思いつくままに!!! (2020年2月22日 1時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - もうすぐで50!とりあえずこの話はこれで終わって本当に日常編を書こうと思う。尾形さんに勉強見てもらうとか、修学旅行とか買い物とか色々書きたい (2020年2月2日 11時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - うん、しばらく書いていなかった分 一気にUPしました。でも本当に一気に書いたので所々また書き直すかも・・・です。すいません (2020年1月18日 16時) (レス) id: ae51a2c0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソラノ | 作成日時:2019年11月4日 21時