28（百視点） ページ28
怖がるかと思っていた
だが お前は俺を・・・ 俺が採ってきた鳥を受け入れた
嬉しかった
嬉しかった
そして 生きていた頃のことを思いだす
「お前」はいつも 俺が採ってきた鳥を「助かります」と嬉しそうに受け取ってくれた
思えば 俺はいつも食料をとっては お前をまず探していた
お前の笑顔が見たかったのだと 今思えば納得できる
お前は「母」と違い 俺のとってきたものを 嬉しそうに受け取ってくれる
俺の銃の腕を褒めてくれる
俺を認めてくれる
俺を見てくれる
嬉しかった
嬉しかった
もう一度
もう一度
今度は 間違えずに・・・
お前と −−−
「百？」
「！」
自分を呼ばれたことに気づき はっとする
見ると横でAが 不思議そうに俺を見ていた
ああ、そうだった
今、 俺はAに 鳥の羽のむしり方を教えていたのだった
前世のお前は こんなこと教えずとも勝手にやっていたが
今のお前には 前世の記憶はない
”俺が一から教えてやらねば”
これから ずっと・・・・
”お前は ここにずっといて
お前は 俺以外には 会わなくて
もう・・・
”生きる”こともしなくていい”
Aは 俺の教えるとおりに料理する
ただ 鳥を解体するのには さすがにこの時代のAは抵抗があったらしく
俺がAの後ろに回り、Aの手に手を添える
そのまま Aの手を動かして 一緒にさばいた
ちょっと脳裏に 現代の結婚式のケーキ投入がちらついた
Aは「うわぁ」と解体中 頬を何度か引きつらせたが なんとか鳥をさばき
鳥は鍋にすることになった
できた鍋を食卓へ運び 俺達は鍋を挟んで向かい合うように座る
「ねぇ 百・・・ 私 そろそろ帰りたい」
「・・・・」
帰すわけがない
ようやく 「ここ」へ 引きづりこんだのだ
逃がすわけがない
もう・・・
”俺が触れれない世界で お前と”ヤツ”が
一緒にいるのを見ていたくない”
お前には「俺」だけのはずだった
お前の傍にいるのは ずっと「俺だけ」のはずだった
だが 「奴ら」は違う
「奴」は違う
俺は・・・
”また お前に・・・ おいて行かれるのは嫌なのだ”
服の裾から ”あるもの”をAに気づかれず 取り出した
殺鼠剤
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ソラノ(プロフ) - 有難うございます。アニメ3期もはじまったのでこっちも書かねばと思いながら停滞していてすいません。 (2020年10月16日 22時) (
レス) id: 2385099feb (このIDを非表示/違反報告)
イロナシ - もう、ソラノ様が書くお話めっちゃ好きです！更新を楽しみにお待ちします！ (2020年10月11日 19時) (レス) id: c1ed0d601a (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 走り書きなのでまた色々書き直すかもですが、とりあえず「日常1」終わりで、「日常2」をまた書こうと思っています。それこそ本当に小ネタというか勉強見てもらうとか、学校とか修学旅行とか、なんか思いつくままに！！！ (2020年2月22日 1時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - もうすぐで50！とりあえずこの話はこれで終わって本当に日常編を書こうと思う。尾形さんに勉強見てもらうとか、修学旅行とか買い物とか色々書きたい (2020年2月2日 11時) (レス) id: 6946561589 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - うん、しばらく書いていなかった分 一気にＵＰしました。でも本当に一気に書いたので所々また書き直すかも・・・です。すいません (2020年1月18日 16時) (レス) id: ae51a2c0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラノ | 作成日時：2019年11月4日 21時
