42 ページ42
前世のAの生い立ちを思い出す
旅の中 一度だけ家族の話をしてくれた
親に捨てられた過去
独りで生き そんな中アシリパとその父親に出会い ”家族”というものの
ぬくもりを知ったこと
アシリパは唯一 自分が死ねば泣いてくれる存在だと
お前は 嬉しそうに笑っていた
”ゆえに アシリパに固執したのだ”
記憶の中の愚かな”A”
その言葉を聞いたとき、俺の中に どんな気持ちがあったかも 知らないで・・・
お前は ただただ アシリパを見続ける
俺には目もくれない
”俺の気持ちには 気づかない” −−−
俺は再びAの腰に回していた腕に 力を入れていたようだった
さすがにAが 俺が起きていることに気づいたらしい
頭から手が離れ、肩に手を置かれる
「尾形さん 起きました？」
返事はしない
このまま寝たふりをするか 考える
「起きたのならベッドに移動してください」
(っち、さすがにこのまま寝たふりは無理か)
「いい・・・ このままが・・・ いい」
そう小さくつぶやいてAの膝上で甘えてみる
お前の傍がいい
お前に触れていたい
離れてなどやるものか
−−− ずっと ずっと 一緒だ
”今度こそ”
すがるように ゆっくりと顔をあげ、Aを見あげてみた
困惑したようなAの瞳と目があった
ああ・・・ キスしてぇな
お前の左の頬に右手を伸ばす
触れると Aの体温が手のひらに広がった
「A・・・」
「・・・(汗)」
「おい 尾形」
「！」
ふと 腰にごつい腕の感触がまわる
杉元だった
俺をAから 強引に引きはがしにかかってきたことに気づいた俺は
再び右手をAの腰に回した
「っ！！ ぬおおおおおおーーーーーーっ！ くっそ！ おまえ！
Aさんから はなれろよぉぉぉぉぉーーーーーー！！！」
「迷惑だろうが」と杉元の罵声が飛ぶが 俺はよりAの腰にしがみついた
ちょっと上から「苦しいです」と しんどそうなAのうめき声が聞こえた
それに 思わず はっとする
「っ！ うっとおしいぞ 一等卒！！ 俺のAが痛がっているだろうが！！」
Σ 「お前のせいだよね これ！！？」
「というか 尾形ちゃん。 ”俺の”って・・・何？
本当に 尾形ちゃん？？？」
白石が不思議そうに俺を見ている
確かにこんな行動
”前世の俺からは考えつかない”
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラノ(プロフ) - とりあえず 11月から 日常編？のような感じでかけたら幸いです (2019年10月31日 2時) (
レス) id: 0026594e4c (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - ソラノさん» いえいえ、前作の人魚のお話から読んできましたがとても楽しみに見させて貰ってます(*´▽｀*)お体に無理の無いようにお過ごしくださいね！ (2019年10月25日 2時) (レス) id: 148e7f1d83 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - Σ は、反応があった！！！ 有難うございます！！！ とりあえず出会い編はそろそろ終わらせて 前世へ主人公の意識が飛ぶ話とか、同棲してからの話しとかそろそろ展開変えたないなぁ〜とか思ってます！ 有難うございます！！！ (2019年10月24日 0時) (レス) id: 0026594e4c (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - ソラノさん» 楽しみに読んでますよ(*´∇｀) (2019年10月20日 15時) (レス) id: 148e7f1d83 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - （あ、ちなみにツイッター ネームは 「ソラ」です。すいません） (2019年6月25日 0時) (レス) id: 88162d403a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソラノ | 作成日時：2019年4月8日 4時
