私と貴方と霊な貴方【ゴールデンカムイ（尾形）】

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自分の中で状況を整理すると なんだか隣の人に殺意がわいてきた


　これはきっと拉致だよね？

　どうして私を拉致なんか したんですか？

　私の名前を知ってるのも謎のままだし、百と同じ顔だし


　拉致られなきゃ 今私はちゃんとバイト先についていたはずですよね！！？


横で自分を心配してくれる男性を つい睨みつける
しかしその表情にさえ 彼は嬉しそうに自分を見る

「よかった・・・ A」

　 −−いや 何もよくないですが？？？


確かこの人の名は 「尾形 百之助」さん・・・と言ってたっけ？

尾形・・・ 尾形さんか

霊の百と同じ顔をしているから ややこしいなと思いつつ、
この人は一体何を思って 私を駅で 拉致ったのだろうか？


　というか よく拉致れたな

　駅だぞ？

　小さくても 駅だぞ？

　カメラとかあるよね？？？


「バイトの件は 残念だったな」

　 ”貴方が言うな”

思わず 心の中でつっこんだ
元気であれば すぐさま駆け出して部屋から出ていくところだが
まだ頭が揺れているような感覚がある
しかもこれが本当に拉致なら 次捕まったら 逃げれるかわからない
慎重に考えないと・・・ というか 百はどこに？
さっきまで部屋にいたはずだけど 今は姿が見えない

珍しいなと百の事を考えている間にも 隣で立っていた彼が同じベッドに座る
そして 私の頬に手を添えてきた
一瞬 ビクリと反応してしまう


「心配しなくていい。A・・・ ここへ連れ込んだのは強引だったが
　俺はお前を傷つけるつもりはない(たぶん)

　ああ、そうだ。 俺は歯医者をしてるって昨日言ったな？
　ちょうど受付を探していたんだ。
　バイトがクビになったなら 俺と一緒にここで働けばいい
　住み込みなら 1階が仕事場だから移動する必要もないし便利だぞ？

　というわけで 今日からお前の家はここだ A。 いいな？

　(お前に拒否権はない、絶対逃がさん)」


なんだか 色々一気に いわれた気がする

所々 ボソボソと何か怖い発言が聞こえたような気がするが
まぁそれはそれとして おいておこう

というか・・・ うん・・・ すみこみ？

思わず「バイト」の言葉に反応してしまうが、 しかし、 いやまて。


　 バイトはともかく この人は私を拉致したわけだ

　 そんな人の所で住み込みでバイト？？？


　 冗談にも ほどがあるという話である



あ・・・・ また眩暈がしてきた(汗)

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