六十一 ページ11
何度泣かされても 最後には彼は謝ってくれた
優しく髪をなでられると 少し・・・ 私はほっとしていた
少し前までは人をからかって遊ぶ 迷惑でしかない人魚だったはずなのに・・・
いつの間にか彼がいるのが日常になっていた
いると迷惑だと思いながらも どこか安心する
消えてほしいとは・・・ 思っていない
でもカンキンは困るので・・・ 嫉妬も・・・ 少し抑えてほしい
怖いと思うときはある
いきなり襲われるのも嫌だ
傷だらけになってまで家に来ないでほしい
私は・・・
”俺ハ・・・ 生マレナイホウガ ヨカッタカ？”
−−−ああ・・・ なんだ・・・ この人は・・・
じっと目の前の酔っぱらいを見つめる
自分の中で答えが出ると少しだけ・・・ ほんの少しだが彼への恐怖が和らいだ
彼の頬に震えながらも ゆっくりと手をのばす
彼が怪訝な表情をする
それに少しだけ おかしくなった
「生まれなかった方がいい命なんて・・・ ないですよ」
彼の瞳が見開かれる
だがすぐに「嘘だ」というように 子供のように見据えられた
その姿に 困ったように笑う
怖い思いを何度もさせられてるのに 私自身・・・ 変だと思っている
でも・・・
「百之助さん」と 今度は優しく彼の名を呼んだ
笑って、彼の頬の傷を優しくなでる
まだ少し・・・怖いけれど・・・
「あなたが来て 迷惑なことばかりです。 来るなといっても家に来るし
わがままだし いきなり襲われるし」
「でも・・・」
「・・・」
「貴方がいなくなればいいとは・・・ 思いません」
この人は 「自分」を肯定してくれる人が欲しいのだ
その対象が何故か私だったのだ
理由はわからないけれど でも・・・
「だからちゃんと 生きてればいいんですよ」
”生まれないほうがとか 貴方には似合いませんよ？”
そう彼に優しく笑った
彼の瞳がうつろになる
私はその瞼に 軽く・・・ ちゅっとキスをおとした
まるで母親が子供を寝かしつけるように・・・
彼の顔が胸にゆっくり沈められる
腰に腕をまわし すやすやと・・・
子供のように眠りだした
その姿は少しだけ ほっとしたようだった
私も やっと・・・ 一息つく
さっきまで彼が近づくと警戒していたが 今ではなんとか彼の髪をなでられる
そして自分の中で ある変化に気づく
私・・・は・・・
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ソラノ(プロフ) - ちょっと気になるところ修正していきます (2019年1月20日 18時) (
レス) id: 340c9221f0 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - とりあえず 少しずづ進展していってほしいので、そろそろＲ18専用Ｐも作るか、皆様の想像におまかせして書かずにいくかでちょっと考え中です (2019年1月17日 2時) (レス) id: cf0cfa8257 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 94話の後はちょっとＲ18なのか（いれないけど）なんか行為的なもの少し入れようかと思うので、それは他Ｐで書こうと思います。いつになるかは不明。このまま書かないかも？もあります。う〜ん・かかずに想像にお任せがいいのかな？このＰの95からは普通に戻します (2019年1月17日 2時) (レス) id: cf0cfa8257 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - 考えた。別Ｐに「その話の間」ということで Ｒ18かな？という きわどいかな？と思うのを そっちにまとめようかと思います。Ｒ18かも わからないので (2019年1月16日 6時) (レス) id: cf0cfa8257 (このIDを非表示/違反報告)
ソラノ(プロフ) - おあずけくらいまくればいいと思って書いてます。すいません (2019年1月16日 6時) (レス) id: cf0cfa8257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラノ | 作成日時：2019年1月4日 3時
