１６２話 ページ21
ようやく樺太へ行く日になった。
船に荷物を積み、甲板で出航するのを待つ。
(鞄の中身よし、銃よし、弾薬盒よし！忘れものはないな)
初めて船(それも軍艦)に乗る為、落ち着かない。手すりに手を置き、眼下に広がる海を見る。
(アシリパちゃんたちはもっと小さい船で樺太まで行ったんだもんなぁ……今どこらへんにいるんだろう？)
「A！」
後ろから、怒鳴るように名前を呼ばれる。渋々後ろを振り返ると、そこには相変わらず不機嫌そうな顔をした鯉登少尉がいた。
「……なに？」
「なに？ではない！」
ビシッと私の顔を指指す。
「船に乗る前、鶴見中尉殿と何を話していたんだ！！ずるいぞ、貴様だけ！」
そのままどんどん近づき、私は少し体をそりながら目をそらす。
(顔近っ、また始まった……)
キャラ的には好きなんだけど、鶴見中尉が関わると思っていた数十倍面倒くさい。後見のことで鶴見中尉と少し話しただけなのに、しつこいくらいに聞いてくる。
「別に。鶴見さんは私の親がわりみたいなものだから、「死なないように」って言われただけ……」
「なんだとッ！？」
更に顔を近づけてられる。顔はいいんだよなぁ。
その後、何度もやんわりと会話を終了させようとするが、なかなか終わらない。
(……なんか、今日は一段としつこいな)
この体勢結構辛い、体そったまんまだし。いっそのこと会話断ち切ってでも船室戻るか。
「おい」
- 金 運: ★☆☆☆☆
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華洛 - いちにちでよみきってしまいました！すごく面白かったです！更新待ち続けます！ (2022年5月19日 23時) (
レス) @page34 id: 9cd2997260 (このIDを非表示/違反報告)
冬華(プロフ) - 更新待ってマス！！ (2022年3月24日 22時) (レス) @page34 id: df15541a66 (このIDを非表示/違反報告)
名無し95348号(プロフ) - とても面白くて一気に読んでしまいました！更新待っています！！！！ (2020年9月22日 7時) (レス) id: ca8cd08e4b (このIDを非表示/違反報告)
マリンバ - めっちゃ好きです！(唐突)大変だとは思いますが、更新頑張ってください！ (2020年3月19日 15時) (レス) id: dd11928539 (このIDを非表示/違反報告)
境 - このお話好きになってしまいました！！！！更新頑張って下さい！！応援してます！！！！！！ (2020年1月17日 21時) (レス) id: 7788c7aee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海豹 | 作成日時：2019年2月17日 1時
