仲良しJUMP 15

りょーすけ ページ21

山田side


もうなにもかもありえない。

楽屋で吐くなんて思ってもなかったし、トイレに籠るなんて思ってなかった、挙げ句の果てに行かないと言ったのに無理やり病院に連れてこられるなんてありえない。

おじいちゃん先生が、お腹の音聞いて活発だね〜いい音してる、あはは〜なんて言われてもこっちは痛いんだよ。ばーか。口が悪いなんて知らないよ。



チーフ「山田さん、点滴打ってもらいますからまだ帰りません」



全然帰らせてくれないし。チーフ体格いいから勝てないし。

マネージャーも全力で止めるしなんでなんだよ。

看護師さんが悪魔にしか見えないし、その悪魔に刺される針の先端が怖すぎてもう今あるだけの体力を使って逃げたい。

そんな願いも叶うはずなく、ぎらっと光ったそれは俺の腕に入ってきやがった。

なんか知念が前に点滴したとき点滴って実は針が刺さってるんじゃなくてカテーテルなんだよ？知ってた？とか言ってたけどそんなことどうでもいいし、実際針は刺してんじゃんかよ！この感覚が嫌いだ。

頑張って針刺してもらったのに、あれが漏れてた時の痛さと独特の医薬品っていう匂いが大切な服についたあの日から俺は点滴が大っ嫌いだ。



そんなこと考えてたら点滴が終わってたらしく、また収録に戻れるらしい。

車の中で爆睡してたら、目の前に知念のドアップ。




侑「涼介おはよ」

涼「ん」

大「腹は？」



…そういえば痛くない。気持ち悪くない。


涼「なんでお前らここにいるの？」

侑「大貴が迎えに行こうって」

大「ちげぇーよ、お前がそう言ったんじゃん」

侑「元はと言うと伊野ちゃんが行くっていうから！ねぇ、伊野ちゃん！」

慧「おれぇ？言ったよ」



後ろからひょっこりと現れた伊野尾ちゃん。



慧「楽屋で休めるスペース裕翔がさっき作ってたから休めると思うよ。」


涼「ありがとう…」


心配してくれてるのかと思ったけど、もう普通に関係のない話しをしてる伊野ちゃん、大ちゃん、知念。



大「な！山田はどっちがいい？ラーメンか蕎麦か」


胃腸炎の人にそんなこと聞く？笑


侑「先、撮影いっとくからね。早く着替えておいで」


…もうちょっと優しくしてくれよ笑

一応俺、病人。


裕「やまそれ寒いでしょ？これ着てな」

侑「涼介お腹痛くない？」

大「山田、そこ気をつけて」



なんだかんだ優しいメンバーのおかげでなんとかMV撮れました。
ありがとう、みんな。

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