愛は腹立ててなんぼ【日高光啓】 (ページ16)

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#16-誕生日編10- ページ16

俺は王子様じゃない。ちょっと舌の回転が早いだけの、普通の人だ。

君は今まで俺と一緒に歩いてきてくれたけど
本物の王子様が現れたら、そっちを選んでしまうかもしれない。

仕方ない、王子様と普通の人じゃ勝負にもならないから。

だけど、俺は君が好き、その気持ちだけは絶対に負けない。
だから、ちょっと足掻くくらいは許してくれるよな？

日「 ...俺はAAAで、SKY-HIで、日高光啓以外の色んな俺になれる
　人を笑顔にして、笑わせて、幸せな気持ちにさせる事ができる
　でもそれは逆にいうと、愛する人に我慢を強要させる事にもなる
　公表もできない、SNSに写真もあげられない、公にデートもできない
　悪い事してる訳じゃない、でもそうできないのは俺が憧れを持ちすぎたからだ
　でも、それでも君は俺のそばに居てくれた、俺に愛を溢れるほど注いでくれた
　
　そしてその愛を、これから一生をかけて、１００倍にして君に注ぎたい

　生まれてきてくれてありがとう、出会ってくれてありがとう
　たくさんの愛を、俺を愛してくれてありがとう、これからもずっとそばに居てください

　愛してる、世界でたった１人だけ、愛してるよ、貴方」
　

魔法はもう、解けてしまっただろうか。
心が冷えてしまう前に、魔法が解ける前に...。

貴『...あなたのそばに、居させてください、これからもずっと』

手と手から伝わる暖かい気持ちが流れ込んでくる。
顔を上げると、一筋の綺麗な涙を流す、愛する人が微笑みを浮かべて居る。

貴『ひろ、愛してる、心から』
　