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仮想と実体 ー弐ー ページ9

「ところでさぁ。」

2人分用意した夕食をテーブルに並べて、さて食べようかと椅子に座ったところで、五条はサングラス越しに並べられた料理を見ながら話を振った。

「また姿()変えたよね。今度は黒髪ツインテゴスロリって、流石にイタくない?」
『テレビで黒髪ツインテールのアイドル見て、可愛いなと思って参考にさせてもらったの。そしたら服屋で勧められたのがあの服だっただけ。』
「えぇ?てっきりそういう趣味なのかと思ったのに。」
『否定はしないけど、なんか痛いヤツみたいに言うのやめてくれる?』
「いやだからそう言ってるよね?」

いただきますと呟きながら箸でハンバーグを切り分け頬張る。うん、美味しい。


私の星霜術式は、簡単に言えば時間を司るもの。五条の無限に似ていて、基本的には時間を遅くすることで相手の攻撃を防いだりできるが、特出しているのは時間軸を仮定する事に長けていると言うこと。
それが仮想呪法・夕顔。
「仮にこういう世界線だったとしたら」「仮に自分がこうでなかったら」というように、自分限定で仮定を付け加えることができる。
これを応用して、普段は別人の姿をしている。呪力の皮を身につけているような状態だ。
ただし、着ぐるみのようなものよりももっと、完全に外部と遮断された皮のようなものであるから、声が届かなかったり呪力が使えなかったりするんだけれども。


「いやぁ、僕までご馳走に預かって悪いねぇ、美味しいよ普通で。」

そう言って箸を進める男はなんの悪びれも無い様子だが、完全に一言余計である。
押し掛けてきて一体何を求めてるんだか。

『普通で悪かったね。美味しいもの食べたいならお得意の高級料理店にでも行けばいいのに。』
「たまには素朴な家庭料理の味が恋しくなるじゃん?」
『ご実家にお帰りください。』

ごくりとご飯を飲み込みながら彼を見やると、露骨にウゲェ、と嫌そうな表情を浮かべたので、したり顔で笑ってやった。

「嫌だよあんな息の詰まるところ。」
『だろうね。』

ー参ー→←ー弐ー



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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:アニメ
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梅枝(プロフ) - 氷雨霰さん» 返信が遅くなってしまい大変申し訳ありません。誤字指摘いただき大変助かりました、ありがとうございます! (2022年3月25日 22時) (レス) id: 810501db12 (このIDを非表示/違反報告)
梅枝(プロフ) - ぱるむさん» 返信遅くなってしまい大変申し訳ありません。そう言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます! (2022年3月25日 22時) (レス) id: 810501db12 (このIDを非表示/違反報告)
氷雨霰 - すっごい面白かったです!!あと、わざとだったら本当に申し訳ないんですが…題名の「呪術士」、もしかして「呪術師」の変換ミスかもです! (2020年12月13日 1時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - めっちゃ面白いです!応援してます!頑張ってください! (2020年12月9日 21時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:梅枝 | 作成日時:2020年11月24日 0時

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