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story.9 ∗*゚ ページ10

赤葦「今日はどうしたの?音駒は遠征じゃなかった?」

貴女「私、遠征直前で風邪ひいちゃって…。あっちでぶり返したら大変だからって、お留守番になりました…」

GWの中盤、おにいたちは宮城に遠征に行っている。

出発ギリギリで治ったのに、お留守番を言い渡されてしまった。

……誰も私の味方してくれなかった。

貴女「遠征に行ったのはスタメンとベンチメンバー数人だけなので、私や灰羽くんは学校で練習してます」

赤葦「だからジャージなんだ」

貴女「はい。今日は午前で終わりなので」

バスケ部が午後から練習試合があるとかで、午前練習と言っても、早めに終わったのだ。

赤葦「うちも今日は午前だけだよ」

貴女「存じてます!かおり先輩と雪絵先輩に聞きました!」

この前の練習試合でLINEを交換した私たちは、割と頻繁に連絡をとっていた。

そして今日、お互い午前で練習が終わるので、ご飯でも食べに行こうとお誘いをいただいているのだ。

赤葦「仲良いんだね」

ふっと微笑むその笑顔、破壊力ヤバイって自覚はおありですか??

チカチカと眩しい視界に耐え、私も笑顔を返す。

…おっといけない。

今日、梟谷までやって来たのには、もう1つ理由があって。

貴女「赤葦さん、あの…これ、この前のお礼です!迷惑だったら捨てていただいて大丈夫なので…!」

リュックから取り出した紙袋を、赤葦さんに突き出す。

顔なんて見れない。

迷惑そうな顔されてたら、泣いちゃうもん。

びっくりしたような赤葦さんの空気が伝わってくる。

でもそれは、ほんの一瞬で。

赤葦「わざわざありがとう。いただくね」

私の手から、紙袋の重さが消えた。

おそるおそる顔を上げると、紙袋を覗いている赤葦さん。

赤葦「…お菓子?」

貴女「はい、あの、昨日の夜作ったもので…」

赤葦「えっ、手作り?」

貴女「あ!手作りダメでした!?ていうか重いですよね!?すみません…!」

いつも、おにいと研磨くんが喜んでくれるから、つい…。

慌てて頭を下げると、上からクスクスと笑う声。

赤葦「びっくりしただけだよ。丁寧なラッピングもありがとう。後でいただくね」

優しい…優しすぎるイケメンだ…。

今、猛烈にきゅんってなった…。

赤葦「あ、俺もお返ししたいから、LINE教えてよ。俺とも仲良くしてほしいな」

貴女「え…いいんですか!?」

赤葦「俺が訊いてるんだけど。…あ、スマホ部室だ。練習終わってからでいい?」

貴女「もちろんです!」

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作者名:沙夜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/annzuamenoheya/  
作成日時:2024年3月6日 9時

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