さんじゅうご ページ36
・
「A、」
握られた手から直接伝わる熱。
手を繋ぐことは、いつになっても慣れない。坂田さんの優しさが流れ込んできて、すごくこそばゆくなるんだ。
「俺さ、夏目がAに敵わんくなる方法、見つけたで」
『へ…?』
それはまさか………夏目先輩に、
「アホ、そんなんちゃうって」
『あれっ…』
「声に出てますよ〜Aちゃん」
…ですよね〜。
ふにゃりと笑うと、あやすように髪を撫でてくれた。…うんかわいい。
「それでな、俺とAが絶対離れられへんようになったら、もう諦めると思わん?」
『絶対離れられへん、って…?』
まさか監 禁?と首を傾げていると、何やらポケットをがさごそ し始めた坂田先輩。
「…まだ分からん?」
『はい』
今度は坂田先輩がため息をつく番だ。
「鈍感なのは可愛いけど…たまにじれったい」らしい。え、私って鈍感なの?
「絶対離れへん、言うたらこれしかないやろ」
そう言って差し出された、小さな白い箱。
そこまできて、やっと気づいた。このシーン、ドラマでよく見るやつだ…!
「気づいたっぽいな」
『さかたせんぱい…!』
まさかまさかと心臓が早鐘を打つ。
坂田先輩は私の両手をもう一度握ると、過去最強に柔らかい微笑みを浮かべた。
・
「…A、結婚しよう」
・
497人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナギ(プロフ) - 『なな』なんですけど、なんで浦田さんがなまってるんですか?うらさん埼玉県出身ですよ? (2022年11月7日 22時) (レス) @page8 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
もでらーと。(プロフ) - 梨鈴@坂田家さん» えっ是非(は) んええありがとうございます;;大丈夫です私も書きながらニヤニヤしてました() (2019年12月22日 17時) (レス) id: 036013db22 (このIDを非表示/違反報告)
梨鈴@坂田家 - もでらーとしゃんしゅきでしゅ。けっこんしましょ。(((キモ あ、すごくおもしろかったです。読み終わったあとの余韻(?)すごすぎてずっとニヤニヤしてました((キモいってだから (2019年12月11日 18時) (レス) id: 0ebf5613e7 (このIDを非表示/違反報告)
扇@crew(プロフ) - もでらーと。さん» ありがとうございます!それでは、【決定事項】に追加させて頂きます。 (2019年10月3日 17時) (レス) id: 7b253820d2 (このIDを非表示/違反報告)
もでらーと。(プロフ) - 扇@crewさん» はい … !! よろしくお願いします (2019年10月3日 14時) (レス) id: 5d5b1bd419 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もでらーと。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/mafusakacrew/
作成日時:2019年4月25日 17時