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「……すん、みな」
「びしょびしょじゃん……雨……？違うか……」
「なんでもない、から」
「…………やられたんでしょ」
スンミニの鋭い目線が私のことを捉えていて、それがいたたまれなくて下を向いた。
ぺたぺたとスリッパの音が鳴って私の方へと近づいてくるのが分かって思わず後ずさるけど、それを引き止めるのに腕をぐいと引っ張られてふわりと優しくだきしめられていた。
「寒かったでしょ、暖めなきゃ」
「……ジュースだよ、これ」
「だから？」
「よごれちゃう……」
「いいよ、着替えれば」
変に詳しく聞いてこないのが楽で、スンミニの長い腕が背中に回っているのが安心できて私もぎゅうっとくっついてみれば、鼻の奥がツンとしてきて気づいたらぽろぽろと涙がこぼれていた。
「あ、やだ……」
少し離れて早く泣き止むように服で、手で腕で涙を拭う。
情けない。こんなことでいちいち泣いて、挙句スンミンにまでこんな姿を見られて、迷惑かけて本当に情けない。
「ソラって、変なところ強がりだよね」
「なんでそんなこというのぉ……」
「泣きたい時は泣けばいいじゃん。いつも我慢して我慢して、どうせ一人で泣いてるんでしょ？」
「…………」
「図星なんだ？まあ、それが悪いこととは言わないけどさ。……僕たち、いるし。なぐさめるくらい、そのくらいはさせてよ」
そう言って、私よりもずっと大きな手で頬を包まれた。何故か私よりも悲しそうな顔をするスンミンに、そんな顔をさせてしまって申し訳なくなった。
「ま、とりあえずお風呂入ってきな。髪も服も濡れてベタベタして気持ち悪いでしょ」
「……まってて、くれるの？」
「今日は特別、ね」
はやくはやく、なんて私を急かすようにお風呂場に連れて行って「ゆっくり温まりなよ」と行ってリビングのほうに戻っていった。
ゆっくりとは言われたもののやっぱり待たせているという気持ちが大きくて適度にシャワーを浴びて、お風呂から出たのだった。
少し歩いてからなんだかいい匂いがする、と少し歩くスピードをあげてリビングに行けば美味しそうなキムチチゲと他にも色々なおかず、と何故かリノオッパもいて。
「……オッパ」
「おー、おかえり。早くおいで、冷めちゃう」
「起きてたの？というか夜食……」
「さっきソラがコンビニの袋持ってたし、お腹すいたのかと思って」
少し笑って「頼んじゃった」というスンミニと「今日だけなら大丈夫でしょ」というオッパに誘われて、私もリビングのイスに深く座ったのだった。
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さとみ - ありがとございます。こちらこそ余計な事を…。すみませんでした。続編楽しみにしています。これからも頑張って下さい。 (2023年3月2日 23時) (
レス) id: 1dc70ba9d0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - さとみさん» コメントありがとうございます🙌🏻続編が出来たらリンクを貼るように書いてあるだけで、まだ続編はできてないです。紛らわしいことしてしまってすみません🙏お待ちいただければと思います。 (2023年3月2日 23時) (レス) id: 208005c528 (このIDを非表示/違反報告)
さとみ - こんばんは。 この前のお話しの最後に続編公開しましたと書いてあったのですが多分続編のってないかと思われます。これからも楽しいお話し読ませて下さい。よろしくお願いします。 (2023年3月2日 23時) (レス) id: 1dc70ba9d0 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - カリナさん» コメントありがとうございます🙌🏻理想だなんてそう言っていただけて嬉しいです🥲更新頑張ります〜🫶🏻 (2023年2月23日 13時) (レス) id: 208005c528 (このIDを非表示/違反報告)
カリナ - 私の理想のお話です。本当に作ってくれてありがとうございます😊。続きが楽しみです。本当にこんな事があるといいなぁと思いながら読んでます。(叶わぬ夢)最後楽しみです。更新待ってまーふ😘 (2023年2月21日 22時) (レス) @page42 id: 28026e5e75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらんぼ
| 作成日時：2022年11月2日 23時
