年下犬系彼氏の事情【松野千冬】

、、 ページ28

　

　




千冬side



彼女は出来上がったクレープを手に持ち、俺に駆け寄ってくる。



みいな「千冬！一口ほしーでしょ？前もこうしてたよね！」

千冬「だからいらねーって」
　

昔のことなんて掘り返してくんな。
　

色々思い出しちまうだろうが。


みいな「ッ…」


そう思っていると、さっきまではしゃいでいた彼女が急に黙り込んだ。
　

千冬「みいな」

みいな「ッ！…ん？どうしたの？」


俺が呼ぶと考え事をしていたのか、一瞬で我にかえり目が合う。
　

千冬「あのさ、話の続き」

みいな「…やだ。したくないよ…っ」

千冬「みいな…俺はさ、もうお前の彼氏じゃねぇんだよ、俺にはもう…あの人がいるから」

みいな「…友達としては、ダメなのかなぁ…っ」

千冬「友達としてか。

　

　



……それでもいいよ」

みいな「え！ホントぅ！？」



涙を浮かべていた彼女は一瞬で明るくなった。
　



俺は内心ホッとした、また泣かれても困るからな。
　


　






　

　



　



　



＿＿＿だけど、

　


　







この発言をしてしまったことを後悔することになるなんて、




　







俺は1ミリも思っていなかった。
　




　


　










こいつとの関わりなんて、ここで終わらせていればよかったのに…。

☆62→←、、

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す