62 ページ16
クィディッチが行われる時期になった。
物語通り競技場の上空を吸魂鬼がフワフワと漂っているのを見ながら他の生徒たちから距離をとった席にAは座っていた。
その席は物語で"黒い犬"が現れた場所で、競技場の盛り上がりに紛れて何をしてとバレない所だった。
クィディッチが始まると「待ってました！」と言わんばかりの勢いで"黒い犬"が現れた。
『馬鹿な犬。…クィリナス、これからのことは話したよね。万が一おじいちゃんがハリーを助けるのが出来なかったらお願いね。私のことは気にしないで。ハリーが無事なのが大事なの。』
試合が進み吸魂鬼たちが動き出した。
吸魂鬼たちはハリーを囲むように集まりだし、競技場からは悲鳴と叫び声が上がっていた。
「A、本当に大丈夫なのですか？！」
競技場とAとダンブルドアを見ながら紫の翼竜が言う。
『大丈夫。おじいちゃんとクィリナスがいればね！』
Aがそう言うのとほぼ同時に競技場が白銀の光でいっぱいになった。
物語通りダンブルドアのパトローナスが吸魂鬼を追い払っていた。
『クィリナス、念の為ハリーの保護を！』
紫の翼竜が頷きハリーの元へ向かった。
改変がないことに安堵したAの元に集団から離れていた吸魂鬼がAに興味を持ち寄って来ていた。
『さて、どうしたものか…』
吸魂鬼がAの目の前に来て辺りの気温を急激に冷やし、青白く骨のような手をAの顔に伸ばした時、心を…記憶を荒らされる感覚、幸せな思い出が引き摺り出され消されていくような感覚が全身に広がった。
『あ…ああ、ぁぁぁあぁぁ…』
吸魂鬼はAのある記憶で動きが止まった。
オッドアイにブロンドの髪の男と少女の普通の日常だった。
吸魂鬼がソレに手をかけようとした時、記憶の中の男が吸魂鬼を睨みつけた。
記憶であるはずなのに男はこちらが見えているかのように動き、杖を振り、Aの中に入り込んでいた吸魂鬼を追い出した。
〈娘に手出しはさせない…。〉
『むす…め。とー…さま……』
Aはその場で意識を失い倒れた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なななな - また更新してくれてとても嬉しいです！これからも頑張ってくださいね！ (4月1日 23時) (
レス) id: 1bbeced387 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 更新楽しみにしています！ (3月22日 23時) (レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
菜の花 - サクサクパンダさん» ガチで、この作品面白すぎます！友達にも進めてみたのですが、とても面白いと言っていました！少しずつでいいので、更新がんばってください！応援しています。 (2月20日 20時) (レス) @page17 id: 500d504a1f (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - サクサクパンダさん» ✉️。こんにちは！いつも作品見ています、もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💖 (1月27日 13時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
サクサクパンダ(プロフ) - あまねさん» ありがとうございます！ (1月24日 18時) (レス) id: 0a02a88c2c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サクサクパンダ | 作成日時：2023年12月17日 10時
