不滅華 (ページ8)

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Aが部屋でクローゼットや本棚の確認をし、明日からの生活に思いを馳せている頃、スネイプは校長室から自室に戻り先程の会話と少女を思い出していた。

｢闇の帝王に知られる訳にはいかない。
… A、護ってみせる。｣

翌日からAの魔法の訓練が秘密裏に始まった。
Aは『この世界での生まれが良かった』と思うように順調に魔法を習得していった。

｢Aが魔法を知っておったのと、元々のセンスが良いのじゃろう。｣

とダンブルドアが言った。

『そういえば、入学式っていつなの？』

｢おや？伝えてなかったかの？明日じゃよ。｣

『え？なんの準備もしてないよ?!この杖もおじいちゃんが貸してくれたやつだし？』

杖をクルクル回しながら言うA。

｢他の先生方にワシの孫が入学すると伝えてあっての、今日中に部屋に荷物が届くことになっておる。｣

『おじいちゃん、私ね、試したいことあるんだ。相手してほしい。』

ダンブルドアはAの瞳を見て、Aの決意と気持ちを見た。
それは、《この世界で生きていけるか》《覚えたことを使えるか試したい》というのが見え、ゆっくり瞬きをしAに向かい合った。

結果は分かりきってる。
偉大な魔法使いと呼ばれる祖父でホグワーツの校長にポッと出の転生者がチートも無く勝てるはずもない。

が、Aは元の世界の漫画やアニメ、ゲームの戦術をフル活用し魔法を撃ち込んでいく。

ダンブルドアは思いもよらない戦い方をするAに瞳を輝かせ楽しんでいた。

しばらくした時、Aの右手が燃えるように光った。

『なっ…あ、…いぃっつ』

｢A、杖を離すのじゃっ！｣

カラン

とAが杖を離したあと、右手掌から見たことのない花が浮き出て花吹雪を巻き起こしたあと杖の形になった。

『私の…杖？』

｢…まるでAの体に封印されていたようじゃの。
さっきの光はその杖の発現と…ヤキモチかの？｣

Aを怖がらせないようにダンブルドアはパチンとウインクをしながら言った。

Aが花だった杖を握ると強い光を放ち、Aは眩しくて目を瞑った。
そしてそのまま意識が遠くなった。