不滅華 (ページ7)

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扉の外で音がした。
が、ダンブルドアは気にせず話を続ける。

｢孫の君にそこまでさせる気はない。
入学までの間にはなってしまうが、都合付く限り教えよう。｣

Aは考えていた。
ダンブルドアの計画の一部になるかどうするかを。
魔法の魔の字もまだ行使できていない今は、その考えは"今"ではないとそっと頭の奥にしまった。

『先生は私のこと知っているのですよね？
…私ﾀﾋぬのは怖くないんです。大切な人やものが傷つけられる方が…』

｢知っとるよ。父君からのことも学校でのことも…先程は聞いたと言ったが見せられてしもうたのだよ。
Aにはそのような事目には合わせないと約束しよう。
頼って、甘えて…幸せになってほしいと思ってる。｣

Aは目からポロポロと涙を流しながらダンブルドアを見た。

｢可愛い顔が台無しじゃ。
そろそろ寝る時間じゃ、送ろうかの？｣

『大丈夫。ここの真下だよね？…ありがとう、おやすみなさい。』

Aが校長室を出て自室に着いたのが確認出来た時、影が校長室を訪れていた。

｢おお、セブルス。よう来た。｣

スネイプはダンブルドアの正面に立ち、勢いに任せて話始めた。

｢校長、先程のあの娘は… Aという子は私達が知っているAでは無いのですか?!｣

｢AだがAではない。
記憶を失っている…というか生まれ変わり、とは言い難い。
わかっていることは"結末を知る者"が今のAじゃ。｣

スネイプは目を見開き、言葉を失う。
ダンブルドアは続ける。

｢"生き残った男の子"と共にホグワーツに入学する。
2人を闇の手に渡してはならん。
セブルス、あの子も護ってやってはくれないか？｣

｢…承知しました。｣

スネイプが校長室を出て行ったの確認し、ダンブルドアは杖を振り、憂いの篩を出す。
ギュッと握られていた小さな小瓶の中身を篩へ垂らし篩の中へ身を沈めた。

かつて愛した彼と愛する孫が居た。