不滅華 (ページ39)

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『がっ…はっ』

魔法でならそれなりに戦えていたが、物理となると体格差、男女の力の差等でAは簡単に捕まってしまった。

｢このまま首をやって終わりにしてもいいが…まだ聞いていない。ここで大人しくしていてもらおう。ステューピファイ｣

突然近距離で失神呪文を食らってしまい、Aはその場に倒れてしまった。

フォークスの健闘により瞳を潰されたバシリスクが匂いと音でハリーを探すよう指示され、ハリーは声を出すことも出来ず唇を噛み耐えた。

｢(A)…｣

━━貴女はまだ成してえいません。
ここに来るのはまだ早いです━━━━

(あ…私死んじゃった？)

━━いえ。ですがこのままだと…━━━━━━

(みんなを、あの人を救えてない。でも力が…)

━思うままに、力を解放すればいいのです。
今回は手伝います。
貴女はこの世界の……━━━━━━

(思うままに…ん？ネックレスが光ってる！)

━━それでは…遠い先でまた…━━━━━━

目を覚ました時、バシリスクがハリーに襲いかかろうとしていた。

『ステューピファイ』

バシリスクに効くとは思っていないが少しでも動きを止められればと呪文を放った。

｢!?貴様ぁっ｣

トム・リドル…ヴォルデモートは怒りを露わにしてAに向いた。

『いつまででも邪魔しまくるよ。トム！！』

｢その名で僕を呼ぶなぁ！！｣

叫ぶように言いながらAへ近づく。

(もう少し、もう少し…今だ！)

『プロテゴ・ディアボリカ！！』

Aを中心に青い炎が広がる。
その炎は去年のそれよりも強く大きくなっていた。

｢ぐぉぉぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁ｣

トム・リドルが青い炎に包まれ、焼かれながら叫ぶ。

バシリスクをグリフィンドールの剣で倒したハリーが毒に侵されながらもAの近くに歩いて来た。

『ハリー、その牙で日記を…』

｢や…めろ、やらせて…た、ま、るかぁ…｣

Aが放ったその声はとても冷たいものでハリーは背中に冷や汗が流れるのがわかった。

ハリーがバシリスクの牙を日記に突き立てると黒いインクのような物が流れ出た。