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Aの意識が浮上したのはクィレルによってハリーが鏡を見されられているところだった。
(…縛られてない……でも杖はない…)
Aは起きたことを気づかれないようにそのままの体勢で右手人差し指をクィレル…ヴォルデモートに向け魔法を放った。
するとハリーを掴んでいた手を離し、クィレルはAを見た。
Aは立ち上がりながら
『先生。縛らなかったこと、お礼を言うわ。』
そう言うとAは失神呪文をクィレルに放った。
が、その時、クィレルより数倍も強い魔力によって弾かれた。
｢あ、あなた様の力はまだ、戻っておられません。わ、私が…｣
[賢者の石を手に入れるためなら…その力は惜しまん。]
例えようのない恐怖を抱かせる声が聞こえた。
Aはゴクリと喉を鳴らし恐怖の中"自分がすること"の無謀さを感じた。
クィレルがターバンを外すと後頭部がヴォルデモートの顔が物語通り現れた。
(完全に復活しているわけではないのに怖い…けど、ハリーを守らないと。抗っている先生を無視出来ない……私がやらないと)
Aはクィレル…ヴォルデモートから目を離さないようにしながらハリーの元へ進み、ハリーに小声で伝える。
『私が合図を出す。そうしたらクィレル先生の後頭部、ヴォルデモートの顔を両手で抑えてほしい…』
ハリーは目の前で起きたこと、助けられた事実を考えた。
目の前ちいる両親の仇がいる。自分もどうにかしたいと思い、
｢わ、分からないけどわかった！！｣
ハリーの言葉を聞きニコッと笑いかけ、Aはヴォルデモートに向かい構える。
『…クィレル先生。もし、もし聞こえるなら、少しでも生きたいと願うなら私を信じて！！』
だが答えたのはヴォルデモートだった。
｢あの者の意識は私が封じた。もう何も聞こえまい。｣
Aは賭けていた。
クィレルの意識が完全には支配されていないだろうと。
Aは右手の手のひらをヴォルデモートに向け
『プロテゴ・ディスペル！！』(ｵﾘｼﾞﾅﾙです)
と呪文を放つと白銀の光がヴォルデモートへ向け飛んでいく。
その光でヴォルデモートを包む。
｢貴様な…にを…っ！！ぐおぉぉぉぉおっ…小娘めぇぇぇ｣
苦しみながらヴォルデモートはAに飛びかかり、首を締め始めた。
｢Aっ！！｣
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作者名：サクサクパンダ | 作成日時：2023年11月15日 11時
