検索窓
今日:3 hit、昨日:47 hit、合計:41,071 hit

216 ページ20



『奥山さんは若いのに凄いな』

「わ、若いって…貴女もあまり変わらないだろ?」

『奥山さんより歳食ってますよ多分』

「多分て…」

『歳なんて忘れちゃいました』


ハハっと笑い顔を拭うAの頬に泥が付く

夏太郎は彼女が苦労して来た事を少しだけ理解した


「夏太郎」

『?』

「夏太郎って呼んでくれ。それに敬語もなしだ」


夏太郎の真剣な表情にAの作業の手が止まる


「俺達歳も近いし、土方さんの事慕ってるし、良い友人に慣れると思うんだ!」


ポカンと呆けたまま夏太郎を見返す


「あ、な、何言ってんだ俺…」

『……ふふ、ありがとう夏太郎』

「…あっ…」

『私、友人とか出来た事無いけん夏太郎が初めてになる』

「!!」

『仲良くしような夏太郎』

「お、おうッ」


ニヤッと笑うAに夏太郎は頬を赤らめた


「A、夏太郎」


背後から名前を呼ばれ2人は振り返る


『キロランケ』


トンネルの確認をしに来たキロランケが居た


「一度出て酸素を吸いなさい」

『あれ?もう夜?』

「あぁ、飯も準備してる」

『ありがとう。夏太郎も行こう』


夏太郎は赤くなった頬をキロランケに見られない様にと下を見ながら頷いた

Aは四つん這いで頭をぶつけない様にトンネルの出口に向かう


「おい」


それに続こうとした夏太郎はキロランケに止められた


「良い友人になれると良いな」

「…うっ…」


笑顔だがとても低い声で囁くキロランケに夏太郎は何度も頷いたのだった


217→←215



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
140人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

げん(プロフ) - しろやぎさん» ありがとうございます!そのお言葉が最高です!頑張ります! (2023年1月9日 0時) (レス) id: a079014d07 (このIDを非表示/違反報告)
しろやぎ - もう最高!!全てが大好きです!! (2023年1月5日 9時) (レス) @page22 id: 99b2f3a031 (このIDを非表示/違反報告)
げん(プロフ) - くれはさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいお言葉です!励みになります!更新頑張ります!! (2022年12月28日 21時) (レス) @page16 id: 3da1d6569e (このIDを非表示/違反報告)
くれは(プロフ) - 文章構成や、ストーリーの流れて会話がきれいで読んでいてとても楽しいです!更新楽しみにしています! (2022年12月28日 14時) (レス) @page13 id: f312d035a4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:げん | 作成日時:2022年12月22日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。