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一行は北見に移動し、土方が呼び出したと言う写真屋に会いに行く事になった

道中、杉元はキロランケとインカラマッについて土方達に話していた

2人の正体を誰かに調べさせる為に写真を撮ると言う


「なんだって急に写真なんか…」

「アシリパさんの写真をフチに送ってあげようと思ってね。せっかくだから思い出にみんなで撮ろう」


疑問を持つキロランケに杉元は自然を装い答えた

写真師の田本研造という土方の知り合いが準備をしている間に皆はそわそわと衣服を整える


「A!一緒に撮ろう?」

『あ、いや、写真は…』

「??」


アシリパに誘われるがAは苦笑いになる


『杉元と撮っておいで。相棒だし』

「うん、アイツとも撮るけど…」

「アシリパさーん」

『ほら、杉元呼んどるよ。行っておいで』

「…うん」


アシリパを見送りAは逃げるように建物の外へ出た

入口の側に座り、全員の撮影が終わるのを待った


…写真か…


幼い頃、家に飾られる写真には自分は何処にも居なかった

両親の写真を渡された時、余りにも幸せそうに笑う2人に吐き気を覚え直ぐに燃やした


『はぁ…嫌な事思い出した…』

「何をだ?」

『!』


顔を向ければキロランケが見下ろしていた


『あれ?もう終わったの?』

「あぁ、初めに撮らされたよ」

『そっか…キロランケは写真でも格好良いんだろうね』

「ハハ、世辞でも嬉しいな」

『フフ、本当の事やけんね』


立ち上がりキロランケに笑顔を向ける


「Aは撮らないのか?」

『うん、写真は好きやないし…』


少し暗い顔をするAの頭に手を置いた


「俺と一緒に撮るのはどうだ?」

『!』

「それで、その写真を俺にくれないか?」


キロランケは優しい笑顔でAを見つめる


『…っ…』

「ダメか?」


嬉しいが素直に頷けなかった

キロランケは少し屈み、目線を合わせ首を傾げた

余りにも優しい瞳にAは少し笑い頷いた


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げん(プロフ) - しろやぎさん» ありがとうございます!そのお言葉が最高です!頑張ります! (2023年1月9日 0時) (レス) id: a079014d07 (このIDを非表示/違反報告)
しろやぎ - もう最高!!全てが大好きです!! (2023年1月5日 9時) (レス) @page22 id: 99b2f3a031 (このIDを非表示/違反報告)
げん(プロフ) - くれはさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいお言葉です!励みになります!更新頑張ります!! (2022年12月28日 21時) (レス) @page16 id: 3da1d6569e (このIDを非表示/違反報告)
くれは(プロフ) - 文章構成や、ストーリーの流れて会話がきれいで読んでいてとても楽しいです!更新楽しみにしています! (2022年12月28日 14時) (レス) @page13 id: f312d035a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:げん | 作成日時:2022年12月22日 22時

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