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『杉元、あまり動くな』
乗り出す杉元を抑え、額の血を拭う
飛行船は高度を上げ、白石が木々から抜け出した
「アシリパさん！」
縄にぶら下がる白石にアシリパが乗っかっていた
飛行船は高度も安定し、静かに空を進む
アシリパが杉元の傷を見て居る間にAは両手の怪我をシャツをやぶり止血する
「その髪どうした」
口で布を縛っていると尾形が隣に屈んだ
『…鯉に喰われた』
短くなった不揃いの髪を触りAは背を向ける
尾形はそんな彼女の背中に言葉が出てこなかった
「A」
『…アシリパさん、ごめんね。処置任せて』
「良いんだ。それより、髪が…」
「そうだぜA！何があった？」
「Aちゃんの綺麗な髪がぁ…」
『しつこい鯉に食いつかれてな！邪魔やったけん切ったとよ』
手をヒラヒラさせ笑顔を見せるAに一行は言葉を詰まらせた
アシリパはAの肩にそっと触れ見つめる
「後で髪を揃えような」
『…うん、ありがとう』
笑顔だが覇気のない声にAが髪を大事にしていた事が分かった
白石は髪の短くなったAや胸を撃たれた杉元を見て苦い顔をする
「こんな危険を冒してまで俺を取り戻しに来るなんて…。俺は脱獄王だぜ？自分で逃げれたのに…」
「皆は白石を諦めようと言った。でも助けに行こうと言ったのは杉元とAだけだった」
「ほんと…？」
「網走では必ず白石が俺達の役に立ってくれる。お前を信じてたから助けに行こうと決めた。でも思い出したんだよ白石」
杉元はAを見た
『…鰊番屋で出会ったおじいさん』
「お前…土方と内通してたな……？ずっとこっちの情報を渡していたんだろ…」
血の気が引いていく白石は飛行船を飛び降りようとする
『待て白石！』
「コレを見ろ！」
「あ！それは…！」
杉元は刺青を写した紙を見せた
「白石が札幌で牛山に渡した辺見和雄の刺青の写しだ。土方歳三が俺に見せてきた。確認してみたが…デタラメの写しだった」
杉元は写しを船の外に捨てる
「白石は俺達を裏切っていなかった」
Aはこの事実を知った時、白石の裏切りを知らされて何も感じなかったのは裏切っていないと何処かで信じていたからなのだと納得したのだった
「そう！その通り！言ったはずだぜ！俺はお前らに賭けるって！！」
「この場に牛山居なくて良かったな。旭川製の特大ストゥで白石の肛門破壊するって言ってたぞ」
『あれ大きかったぞ』
「やだあッ！」
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プスメラウィッチ - できれば尾形百之助の生存ルートでお願いします。 (2022年12月13日 19時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
げん(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます！今作は原作沿いで進めたいのでご要望にお応え出来るかははっきりお約束出来ません😢ですが、必ず別ルートのお話を作るのでのお待ち頂けたら嬉しいです！ご期待に添える様頑張ります💪 (2022年12月10日 0時) (レス) id: 5b928c7d8e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - げんさん初めまして、この小説はできれば尾形百之助オチでお願い出来ますか？後、尾形百之助は死なないで欲しいです。お願いします🙏続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年12月9日 10時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：げん | 作成日時：2022年11月29日 19時
