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「ここに銃は？」
「無いみたいだ」
「アシリパちゃん弓矢は！？」
「…弓は折れた。毒矢は赤毛に襲われて全部森で落とした」
「何やってんだよドジッ！」
『襲われたッ！？』
「『……。』」
同時に声を上げた2人は無言になる
Aは白石を近寄り睨み上げる
『きさんがアシリパさんの弓ば引っ掴むけんがッ！こぎゃんなったとや！こんアホっ！！』
「ぎゃっ」
近くにあった桶を白石の顔面に投げつけた
『アシリパさん大丈夫やった？怪我はなか？』
「うん大丈夫だありがとう」
「うぅ〜、でもよ、まともな武器なしでどうすんだよ！ヒグマが３頭も家の外を囲んでるんだぞ！」
「危険なのは外だけじゃない」
キロランケのその言葉に先ず2人の男の正体を暴くことが先になった
「仲沢達也と申します」
「若山輝一郎」
Aはキロランケの背後から若山を睨みつける
ニヤつき顔を少し赤らめる若山を仲沢は冷めた目で見ていた
「若山のオッサン！あんたが1番怪しいぜ！俺たちが銃は無いかと聞いた時この家には無いとはっきり言った！偶然ここに来てあの生首にだって気付かなかったのにそれはおかしいよなぁ？」
「聞き間違いだ俺は持っていないと言ったんだ」
「嘘つけぇ！」
「仲沢さん。さっき箪笥を動かしてたら裏に絵葉書が落ちていた。京都から送られていて宛名はここだ。…宛名はあんたの名前じゃねぇぞ？」
「絵葉書なんて分かりませんよっ！この家は最近知人を通して家具ごと貰ったんですから！」
「もういい。面倒くせぇ脱げ。キロランケを追ってきたヤクザなら倶利伽羅紋紋が入ってるだろ。そいつに外の弾薬盒を取りに行かせようぜ」
杉元がマキリのついた銃を向けた
その途端に若山が隠し持っていた刀で切り掛かってきた
「テメェらが連れて来たヒグマだろうが！テメェのケツが拭けねぇなら切り刻んでヒグマの餌にしてやろうか」
マキリを落とし、弾のない銃を持つ杉元は距離をとり離れた
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作者名：げん | 作成日時：2022年11月3日 17時
