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鈴川に自分の上着を着せる杉元の優しさに感心していると村の女達が集まって来た
「チンポセンセイ」
「チンポセンセイ」
「ニシパっ」
どうしたのかとアシリパが話を聞く
「この村は男がいなくなったからずっとコタンに居ろと言っている」
「チンポセンセイ」
「ニシパ…」
「チンポ先生とAが人気だ」
『え？私も？』
「チンポ先生は熊にも勝ったし強い子供が出来ると言っている。Aも守って貰ったし、傷の手当てもしてくれたからととても感謝されている」
『先生は分かるけど…』
Aは苦笑いしながら牛山を見た
『あらら…』
「フンっ！」
牛山は完全に勃起してしまい女達のとこへ行こうとするが杉元に抑えられる
アシリパが先を急ぐ事を女達に説明している間にコチラは牛山を説得する
杉元と鈴川が牛山を引きずり歩き出した
「悪いが用事があるんでね」
『皆さんお元気で』
「…子種だけでも置いていけないだろうか…」
「弱みにつけ込むのは良くないぞ牛山。責任取れるのか？」
「弱くなんかない。アイヌの女だって強かなんだ。このコタンは必ず生き返る」
牛山の情けない声が響く中、一行は村を出発した
杉元と鈴川に腕を引かれる牛山の後を歩く
引きずられる足の跡の間に刻まれる線を見ていた
『先生、そんなに引きずったら痛くなりません？』
「…おさまらん…」
「コラA容易に近づくんじゃありません」
『でも、大事な所が…』
杉元に怒られるが地面に線を残すほど立ち上がるソレへの心配が強かった
『…先生、私がおさめましょうか？』
「「「！？」」」
「本当か！？」
「Aダメだぞッ」
杉元、尾形、鈴川は驚き、牛山は立ち上がる
アシリパは腕を引き寄せた
『大丈夫、手しか使わんから』
「何が大丈夫なんだ！？」
「絶対ダメだぞ！」
「辞めておけ」
『そ、そうか…。先生、ごめんね』
尾形にまでも止められてしまい牛山に謝った
それから暫く牛山の情けない声が空に響いたのだった
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作者名：げん | 作成日時：2022年11月3日 17時
