127 土方一派 ページ29
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その夜アシリパ達は土方歳三と出会った
土方歳三、永倉新八、牛山達也、家永カノ、尾形百之助、アシリパ、杉元佐一、白石由竹、キロランケ
不思議な面子で食事をとり、月島の生死を確認して贋作の見分け方を炙り出す事を第一に手を組む事となった
「でも、あの嬢ちゃんが起きれば月島の生死が分かるんじゃねぇか？」
「何でAが女だと知ってるんだ」
牛山の言葉に杉元の目つきは鋭くなる
「俺は元々鶴見中尉の下にいたからなぁ」
「お前か」
「何でAを坑道に連れていったんだ」
アシリパが問うも尾形は何も答えなかった
気まずくなる雰囲気に家永は小さく手を上げる
「私は札幌で体を見ました」
「そうだ！家永てめぇ！Aちゃん襲いやがって！」
「でも貴方も良いもの見れたでしょ？」
「ば、ば、馬鹿！何いってんの！？」
ニヤつく家永に白石はあの時を思い出し顔を赤らめる
「……。」
「アシリパちゃん誤解だって！俺ちゃんと半纏かけてたでしょ！？それより杉元だって！」
「へ？俺？」
「鯨取った時だよ！Aちゃんに怒られてたじゃん！」
「！！…あ、あれは事故だって！！アシリパさん？あれは誤解だったよね！？」
慌てる2人に牛山や土方達は「若者は…」と笑った
がたっ
「「「！？」」」
入口から物音がし全員が武器を持ち警戒する
『…アシリパさん、私の帽子知らないか？』
現れたのは髪お下ろし、髪を耳にかけたAだった
「A！起きたか！」
熱があるのか頬を赤くしたAは白シャツのボタンをいつもより多く開けている
『アシリパさん心配かけたね』
「良かった早く目が覚めて」
「Aさん、水をお飲み下さい」
入口近くの椅子に座りアシリパと話していると家永が水を持って来た
『…あ、ありがとう…？…あれ？お前死んだんじゃ…ん？私が死んだのか？』
「ふふ、生きてますよ」
『1発殴っても良い？』
「…それはどうぞお控え下さい…」
『じゃあ、また今度ね』
水を飲みながらAはしっかりと周りを見る
『…尾形と先生は何となく覚えとるが……、アンタら誰や…』
「遅いよ気付くのッ！！」
知らない2人の老人を見つめる
『…どっかで…？』
「俺は土方歳三だ。こっちが永倉新八。宜しくお嬢さん」
土方はニッと何とも爽やかな笑顔でAに笑いかける
…何やあのハンサムは…
Aはとても歳には見えない彼に思わずときめいてしまった
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作者名：げん | 作成日時：2022年11月3日 17時
