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坑道が爆発した事を知り、キロランケとアシリパは野次馬と共に見に来ていた
「誰か出てくるぞ！」
「すげぇ！あの旦那2人も助け出したぞ！」
何故か牛山に担がれている杉元と白石にアシリパは驚いた
「よぉ、嬢ちゃんまた会ったな」
「チンポ先生ェ……」
アシリパは嬉しそうに札幌で拾った乾いたハンペンを差し出した
「ハンペンまだ持ってるぅ！」
助け出された杉元と白石は水を飲み、意識もハッキリと戻った
「何であんたがこんなところに…？」
「連れと夕張に来ていたがふらっといなくなってな。探していたらお前らがトロッコに乗ってるのを見つけたんだ」
「連れ？」
牛山が少し目線を逸らした先に尾形が髪を撫で立っていた
「お、お前は確か鶴見中尉のとこの…何で牛山と…？」
疑問に疑問が重なった所で、アシリパが辺りを見渡す
「待て、お前ら、Aは一緒じゃなかったのか？」
「え？アシリパさん達と一緒かと…」
「俺たちは見ていないぞ」
「俺達も炭鉱では見かけてないけど…」
「…尾形お前、一緒にトロッコ乗ってなかったか？」
全員の顔が少しずつ青くなっていく
「…爆破で逸れた」
ボソッと呟く尾形は背を向ける
「何だとォォ！？じゃあまだ中にッ！？」
「何で一緒に乗ってたんだよ！？」
「逸れたじゃねぇだろ！どの辺だ！思い出せ！」
「何処からか出てきてないか見てくる！！」
アシリパ一行は尾形を罵り、すぐにAを探しに走り出した
残された尾形は不貞腐れ、牛山は溜息をつく
「おいおい、あの兄ちゃん死んでたらどうするんだよ」
「兄ちゃん？」
「そうだあの可愛い顔した兄ちゃんだ。こんな所で死んだら勿体ないだろ」
「待て牛山。アイツは女だぞ」
「は？」
「だから、アイツは女だ」
「何だとォォ！？中に居たら大変じゃねぇか！俺も探すぞ！」
「……。」
女と知り牛山もAの捜索に走っていってしまい、尾形は1人残されたのだった
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作者名：げん | 作成日時：2022年11月3日 17時
