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銛の毒の効果によりシャチの動きが弱まり、船の動きも穏やかになる
「Aちゃん大丈夫？」
『ありがとう白石』
「もう一度止血しよう」
白石に支えて貰いながらアシリパに止血をして貰う
そんな3人の背後では杉元が背を向け、辺見の入れ墨人皮を剥いでいた
「Aさっきより出血が酷いぞ！」
『さっき力んだけんね…』
「な、何か血止めるやつないの？」
『今やったら船が傾くけん止血は後でいい。……少し肩を借りても構わないか…？』
「え？良いけど…」
『出血と潮風で体温が下がってるんだ…。すまない少し寄りかかる…』
白石の肩に寄りかかり目を瞑る
少し体が震えているAの顔が近づき白石は緊張し姿勢を正した
「…っ…」
「白石、私が見ているからな」
「何もしねぇよ！」
岸に着くまでアシリパは白石を監視していたのだった
他の村の人達がアシリパ一行を見つけ近づいた事によりシャチが浜に打ち上がり、無事に船から降りる事が出来た
「Aちゃん、起き上がれるかい？」
『ん、大丈夫だ』
Aは船から降り、人だかりから離れた所で腰を下ろした
アシリパ達がアイヌの人達と話し、シャチを捌き始めたのを横目に荷物を下ろし、羽織とベストを脱いだ
シャツを胸まで捲り上げ傷を見る
『…傷残るな』
シャツの端を口に咥え、薬草を使い止血をしていく
『んんっ…』
傷が滲み思わず声が漏れた
ガラガラガラッ
『？』
何が落ちる音がして振り向くとそこには杉元が顔を赤くして立っていた
口を開ければ捲っていたシャツが腹を隠す
『…落としてるけど？』
「へ？あ、あぁ！！」
杉元は慌てて焚き火用の木々を掻き集めた
Aはシャツを咥え、再び止血作業に入る
「だ、大丈夫なのか？」
肩を窄めながら近づいてくる杉元
Aは少し振り向いて睨んだ
「…っ…シャチの肉で飯にしようって言ってるんだけどAは大丈夫かなと思ってさ…」
睨みの意味は伝わらず杉元は更に近づく
『こっち来るな』
「へ？」
『こっち来るな！！』
「何だよ！心配してるのに！」
Aの態度に苛ついた杉元は声を荒げた
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げん(プロフ) - おパブロで。さん» ウホッ！嬉しすぎます！ありがとうございます！お陰で妄想が捗りますッ更新頑張ります！ (2022年10月24日 0時) (
レス) id: 07dac0a979 (このIDを非表示/違反報告)
おパブロで。 - ウホ？ウホホッ？（発作）これまた良小説が…、設定から何から大好きすぎるのだよ…更新楽しみ過ぎて吐きそう…ッ (2022年10月13日 20時) (レス) @page9 id: e2ea27c298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：げん | 作成日時：2022年10月8日 0時
