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青年の後追って着いた場所は定かではないが、走り続けたことによって
蛍と青年を除いたリアンとパイモンは息を切らしている
もともと、リアンは一般の人より少々体力はある方だが、蛍やディルックにジンたちと比べたら無いに等しい
パイモンが「疲れたぞ」と声を漏らすと
「魔法で空を飛ぶには筋肉使わないよ。」
「思いやりが足りてないぞ！オイラの幻想の翼はめちゃくちゃ疲れて―――あっ、そうだ！」
「おまえ、なにもんだ？」
蛍の言葉にパイモンはツッコミを入れようとすると思い出したかのように青年の方を顔を向け
上記のセリフを言った
彼は「タルタリヤ」と名乗った
タルタリヤと名乗った青年は続けて「「公子」と呼んでくれていい」と告げる
「うわっ…オイラたちを助けたからって見下してないか？」
「ははっ、そんなつもりはないさ。「名前」というものはただの記号だからね。たとえば…」
「君たちは、モンドで「淑女」に会ったね？」
「淑女」…確か、前にファデュイのアジトでディルックから聞いたことがあるような無いような…
ん？待てよ…「淑女」に「公子」…？
ま、まさか、目の前にいるタルタリヤは…
「おまえ、「ファデュイ」の執行官か！？」
「ああ、そう怖い顔しないで。別に喧嘩を売りに来たわけじゃないから。」
リアンは「淑女」と呼ばれる執行官には会ったことは無いが、ディルックや蛍達の言葉でしか聞いたことは無い
強いて言えば、あまりどういう人物なのかまだ把握していないのだ
タルタリヤは蛍とパイモンの表情を見て「淑女」が彼女らに悪い印象を与えたのだなと理解し
彼は「「淑女」のことをあまり好いていない」と話す
「ひとまず、あの女がしたことは一旦忘れてくれ！俺は君たちを助けに来たんだよ。」
「ファデュイの助けはいらない。」
「冷たいな。」
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作者名：菊春 | 作成日時：2022年8月20日 18時
