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「そうかそうか!そりゃ災難だったな!」
「先生めっちゃ人事やな」
少女のお陰で、
無事職員室へ辿り着いた今吉は、担任と2年生の教室へと向かっていた。
「先生、クラスに可愛い子居る?」
「教師ってのはな、生徒みんな可愛いもんなんだよ」
「なんかきっしょ」
「きっしょとか言わないで」
「嘘嘘、素敵やで先生」
転校早々、早くも教師と打ち解けた今吉。
大阪で培ったコミュ力は底知れない。
「ここだ。呼んだら入って来るんだぞ」
「はいよ」
ガラリと先生がドアを開ける音。
少しの沈黙があった後、ざわつき始めたクラス。
廊下に立っていた今吉にも、そのざわつきは伝わった。
「じゃあ入れ、今吉」
不意に名前を呼ばれ、少し顔を上げる。
そしてゆっくりと教室へと入って行く。
「今吉A、大阪出身、よろしゅうな!」
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作者名:冬音 | 作成日時:2017年10月21日 1時