GREEN6 ページ20
部屋には私一人。シャキシャキと、咀嚼音だけが響いている。シャルは林檎の皮を剥き終えると、何事も無かったかのように出て行った。引き止める理由もなく、その背を見送った。
｢おい、A！いるか？｣
どうぞと言うが早いか、ノブナガがズカズカと部屋に入ってくる。ソファで林檎を食べている私を見て、皿に手を伸ばしてきた。ちゃっかり向かい側に座って、何しに来たんだろう。
｢シャルを探してんだけどよォ、さっきまでここにいたよな？｣
｢ああ、うん。もうどっかいっちゃったけど｣
｢調べて欲しいことがあったんだが……まぁ今度でいいか｣
ノブナガは遠慮って言葉を知らないのか、どんどん林檎を食べていく。折角切ってもらった林檎は、残り少ない。｢シャルって調べ物担当なの？｣言ったあと、聞いちゃまずかったか？と思った。一応、相手はあの蜘蛛だ。内部事情をそう易々と……
｢そうだぜ｣
｢言うんかい｣
｢アイツ、情報集めんのとかすげぇ早くてよォ！ハッキングなんかもできんだぜ！？｣
｢お、おお。それはすごいね｣
何でノブナガがドヤ顔してんだろう。
｢まぁ、シャルも元々、パソコンとかそういうの全く出来なかったんだがな｣
｢そうなの？｣
｢俺やシャル、パクもだが、一部の仲間は全員同じとこ出身でよ。旅団を結成する前から知り合いだったんだ｣
つまり、幼馴染みたいな感じなのか。それで全員が全員悪人になるなんて、一体何があったんだろう。それとも、そうしなければならない理由でもあった、とか。
｢まぁそれで、旅団を作ってからシャルはネットの事とか勉強し出してな。他はそれぞれどいつも一芸持ってたし、シャルは念も割と普通……｣
｢念？｣
｢あーーー……あれだ！念じる力のことだ｣
｢いや、そのまんま｣｢そんなこと今は忘れろっ！！｣
これは何かある。けれど、これ以上掘り下げても無駄そうだ。分かったと伝えて、ノブナガに話の続きを急かした。念については、また別の人から聞いてみるしかないな。
｢……とにかく、シャルはすげぇ奴ってことだよ｣
｢努力の人ってことは分かった｣
でも、それならさっきシャルが言っていた『特別は、なろうとしてなれるものじゃない』って言葉は……
｢それじゃあ戻る。あと、林檎は皮ごと食った方が栄養あるんだぜ？｣
｢半分以上食べたヤツが何言ってんの？？？｣
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まどろみ(プロフ) - あかあお、、みどり？？さん» 確かに！色じゃなくて光の三原色でした<(_ _)>わざわざありがとうございます！直します！ (2019年4月2日 22時) (
レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
あかあお、、みどり？？ - 色の三原色って赤、青、黄じゃなかったですか？ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 8b40cac6e3 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - mikki-さん» あー！ありがとうございますっ！もっと上手に書けるよう今後も精進します(><) (2019年3月29日 21時) (レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
mikki-(プロフ) - このどこか飄々として読めない夢主が好きです！幻影旅団も好きです！！その他にも文の書き方とか全てが好きです！頑張ってくださいね！ (2019年3月29日 19時) (レス) id: df35f93799 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年3月26日 23時
