短 篇 詰 め 。【∞】

UNDER THE STAR LIGHT feat:Syota-Y ページ20

────5年前。


“非常に残念なことですが、

もうすぐで地球は終わります”



どこかの国の大統領が、

泣きながらそんなことを言っていた。


そのニュースはあっという間に世界中を駆け巡って、

それはこの国にも知らされた。



────────




5年前の今日を、ふと思い出した。


あれから、世界で色んなことが起こった。


宇宙開発を急ぐ金持ちの人々に、

自滅を図った大規模テロ。


結局その年は何も起こらなくて。

あのネタはガセだったんじゃないかと

みんながそう思い始めた頃。


...だんだんと、太陽の光が差さなくなって、

夜に星がやたらと多くなった。


星があまり見えない都会でも見えるようになった。


それは、一時的なものではなくて。


ああ、本当に終わってしまうんだ、と。

今までに感じたことのない

冷たく忍び寄ってくるような恐怖を感じたんだ。




そんなニュースが流れても、

意外にも僕の周りの時間は淡々と過ぎていって。


普通に高校行って、大学への進学もした。


僕が行ったのは、美術大学。


そこで、僕の大切なひともできた。


唇ぷるっぷるな横ちょと、

ツッコミ上手な信ちゃんに

歌の上手い渋やん。


サークルで、僕の高校からの友達の亮とマルとおおくら。

その3人も誘ってバンドを組んで。



ほんで、何より大切な、A。


Aの描く絵に惚れただけやと思うとったのに、

本人にもどんどん引き込まれてって。


ずっと、最後まで、このひとと居たいなって思うた。


地球が終わるときも。

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