●僕が僕じゃないみたいだ*＃8 ページ38
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京本「……呼び捨てにしてたっけ？」
『あー、私から言ったの。ほら、仲良くなりたいし、タメ口にもしよって。ね？』
森本「そうそう」
京本「……」
こんな顔してるきょもは初めて見た。これ以上怒らせたくなくて少し焦るが、ていうか怒っている理由が全然分からない。
頬をちょこっと膨らませて私を見る姿を、場違いにもかわいいと思ってしまった。
京本「…………俺もする」
『ん？』
京本「俺も、Aって呼ぶから！」
『え、あ、うん…別にいいけど』
京本「俺とAは仲良いもんね！？」
『ええ？』
京本「答えて！！」
『はい、仲良しです』
私は何を言わされているんだ。満足そうに頷くきょもと、いい加減その顔やめろと言いたくなるニヤニヤした慎太郎。その間に挟まれて困惑する私はさぞ滑稽だろう。
でも、なんだか嫌な気はしなかった。きょもといると、今まで出会ったことのない気持ちをよく感じる。
『………大我くん』
京本「えっ？！？！」
『……………って呼びたいけど、やっぱりいいや』
京本「なんで？呼んでよ！」
急に名前を言いたくなって口に出したけど、やっぱりどこか恥ずかしい。
やめやめ、私にはまだ早すぎる。
『…今はきょものままでいいかな』
京本「Aが付けてくれたあだ名だから、いいよ、それでも」
『なにそれ(笑)』
森本「僕もきょもって呼びたい」
京本「いいよ」
『いきなりだな(笑)』
慎太郎は年下だけど、タメ口を許せてしまうのは彼の愛嬌が大きいと思う。私たち三人、基本的に一緒にいる時間が長いし、距離がない方がいい気はする。
そして、私にいつかきょものことを名前で呼ぶ日が来たら、それは私の人生で大きな事が起きる日にもなるかもしれない。
漠然と、心の中でそう思った。
名前を呼ぶだけで、人生のうちでビッグデイになるって変だなとは思うけど。
今から一年後の2010年、まさかそれが実現するなんて、この時の私は思ってもみなかった。
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ティー(プロフ) - 紺さん» くあ〜〜！！嬉しいですッ！！！！しかも最初から読み返して下さったとは......有難いです(；；)次章も頑張ります！ありがとうございます。 (2021年5月6日 21時) (
レス) id: 044bba1da0 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - つい最近一番最初から読み返したばっかりだったから、伏線回収されてるのちゃんとわかりました！！次の章も楽しみにしてます〜！ (2021年5月6日 14時) (レス) id: 3408c8acc6 (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - maru05032さん» またコメントありがとうございます！無事合格できて良かったです(；；)時間ある時に書いて、更新していきますね。これからもよろしくお願いします。 (2021年4月23日 14時) (レス) id: 044bba1da0 (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - すーさん» お待たせしてしまってすみません(；；)今頭の中京本くんだらけなので(笑)更新頑張ります！ (2021年4月23日 14時) (レス) id: 044bba1da0 (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - ひなたさん» ひなた様お久しぶりです。また書けるようになったので更新していきます！お待たせしてしまってすみません(_ _) (2021年4月23日 14時) (レス) id: 044bba1da0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティー
| 作成日時：2020年5月15日 9時
