●誰にも渡さない＃3 ページ36
.
笹田「とにかく！！京本くんとは別れて！！」
まるでトマトのように顔を真っ赤にしてそう叫ぶ笹田さん。そういえばトマトってきょもが大好きな食べ物じゃん、なんてこんな時でも頭の中に浮かんでくるのはきょものこと。
別れて、なんて言われて「はい、わかりました」なんて言うとでも思ってんのかなこの人。言ってること全部が身も蓋もないんだよな。あとあれだ、めっちゃブスって言う。顔を罵るボキャブラリーそれしかないのかな。
笹田「あんたみたいなブス、京本くんと釣り合わないのよッ！！」
『はあーー？？黙って聞いてりゃてめえ、……ッ？！』
さすがにブスブス言われすぎて腹が立ってきた。カッチーンと堪忍袋の緒が切れた音が聞こえたような気がする。
啖呵を切ろうとしたその時、後ろから優しく口を塞がれ、少し強引に抱き締められた。
ふわっと香った匂いに、どこか安心感を覚える。
京本「なーにしてんの？」
『きょも……』
笹田「きょ、京本くんっ！！」
ニコッと甘いマスクで私の顔を覗き込むきょも。そして、まるで笹田さんに見せつけるように、「ん？」って頬を擦り寄せてくる。そんな態度をとられてもめげずにきょもの名前を呼び続ける笹田さん。むしろそのメンタルすごいと思うよ私は。
ついに我慢できなくなったのか、「京本くんっ！」と彼の腕を掴む。その瞬間、きょもはものすごい速さでその手を振り落とした。
そんなことをされると思わなかったのか、呆気にとられている笹田さん。私も同じだから、体が固まってしまう。そんな私たちをよそに、きょもは真顔のまま。
京本「触らないで」
笹田「べ、別にこのくらいいいじゃない…」
京本「俺の大切な人を悪く言う奴に、優しくする意味ある？」
あ、これ相当怒ってる。
細身で、メンバーといると小さく見えがちだけれど、身長は高い方であるきょも。だから、笹田さんを見下ろしていると割と迫力があるのだ。彼女の身長は平均より少し小さい方だから余計にそう見える。
一応この二人共演者だよな、と少し心配になる。しかし止めようと思っても、きょもにキツく抱きしめられ、頭を胸に押し付けられているから声が出せない。あれか、おまえは何も言うなってことか。
笹田「わ、私は……！」
京本「今後一切、Aに関わんないで」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1893人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ティー(プロフ) - ひなたさん» いつも温かいコメントありがとうございます！毎回更新鬼遅くて申し訳ないです、、一日でも早く更新できるよう頑張ります☺️ (2022年10月5日 13時) (
レス) id: 100798e6ad (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 久しぶりです(๑•̀ㅁ•́ฅ✨定期的に見たくなって読ませていただいてます。毎回感動してます😭自分のペースで更新頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧ (2022年8月3日 20時) (レス) @page46 id: 554c15bc5e (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます！今も尚読んでいただけてとっっっっても嬉しいです！！！！これからも頑張りますのでよろしくお願いします(๓´˘`๓) (2022年6月1日 19時) (レス) @page39 id: 100798e6ad (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - やっぱり面白いですね!いつも更新されると嬉しい気持ちでいっぱいです( ¨̮ )💕 (2022年6月1日 18時) (レス) id: 554c15bc5e (このIDを非表示/違反報告)
ティー(プロフ) - ひなたさん» 返信遅くなってすみません。いつもコメント頂きありがとうございます！！！今日からまた更新頑張ります*(°̀ᗝ°́)و (2022年6月1日 11時) (レス) id: 100798e6ad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ティー
| 作成日時：2021年5月6日 22時
