茶屋にて2 ページ34
「ふむ。何か悩んでいるようだね」
「悩んでなんて……」
どうせ、此奴とはもう会わねェし話しても善いか?
「……彼奴を見てると、鼓動が早くなんだ」
云うと、彼は何かを考えるように黙った。
「ほう……。成る程。その悩み、世紀の名探偵が解決しよう」
「せ、世紀の名探偵?」
「そうだ。僕は世紀の名探偵!僕の異能力、『超推理』は事件や謎を一瞬で解決する力だ!」
──異能力者。
そう聴いて、俺は息を呑む。
「じゃあ、解決してみろよ。ど、どうせ不整脈とかだろ?」
「わからないだろう?異能力『超推理』!」
自称世紀の名探偵は、眼鏡をかけた。
「素敵帽子君。これは、自分で解決することを勧めるよ」
「はァ?何でだよ。解決出来ねェのか?」
「解決したさ。したから、自分で解かなきゃ意味が無いと云えるんだ」
どういう意味かわからねェ。
「僕から云える事は、彼女の事を良く理解しろかな」
「Aの事を……?」
理解して何になるんんだ。
「Aというのか。追いかけないのかい?」
「追いかけてどうすんだ?」
「成る程。そこまで鈍いか」
鈍い? 俺は鈍くねェ。
「それじゃあ、僕が追いかけよう。そしてAに恋仲になるよう頼もうじゃあないか!」
「恋仲っ?」
恋仲って恋愛って事だろ?
「善いのかい?」
挑発するように聞いてくる。
「……駄目だ」
「それは何故?」
「彼奴は恋仲を作るような奴じゃねェ」
「それは君の偏見だ」
確かにそうだが……。
「じゃあ、確かめてみるかい?」
「何を……」
「僕を選んでもらえるかどうか」
馬鹿なことを。
「怖いのかい?」
「怖くねェよ」
「そうかそうか。後悔しても知らないからね」
「後悔……」
後悔はしない。しないはずだ。
「彼女も恋する年だということを忘れないでよ」
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あんまり考えていませんでしたが、乱歩さんを登場させてみました。
名前は次回出します。
口調全然違う!と思う方がいるかもしれませんが、お許しを。
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tubin - コメント見れないんですか? (2022年1月5日 17時) (レス) id: f053091504 (このIDを非表示/違反報告)
tubin - ロックを掛けたみたいなのでここでお話させていただきます。 なにか手がかりありましたか? (2022年1月5日 17時) (レス) id: f053091504 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LUCA | 作成日時:2019年3月29日 19時