No.57 ページ7
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結局、仕事中の間も阿部ちゃんの手の届く範囲内に携帯があって。
さすがにキレた照や翔太がカバンに仕舞ってこいといっても、返事は返しても仕舞う素振りは見せなかった。
阿部ちゃんが携帯をやっとしまったのは帰りの車の中。
深「そんな携帯ばっかり見てどうしたの?」
佐「ね、阿部ちゃんにしては珍しいじゃん。」
流石に気になってしょうがないから阿部ちゃんに尋ねたけど、別に…と歯切れの悪い返事。
宮「ずっと近くに置いてたけど、そんな大事なこと?」
渡「気になるのは分かるけど、仕事には集中しろ。」
ああ、翔太怒ってるわ。
阿「大事っていうか…しなきゃなんないから。」
岩「しなきゃって何?」
阿「俺が…元に戻してあげないと…俺が、護ってあげなきゃいけないけら…」
深「阿部ちゃん、どうしちゃったのよ」
阿「……何でもない。みんなには関係ない。」
その言い方が癪に触ったのかお前さ、と身を乗り出しそうになった翔太を舘さんが宥めている。
丁度、阿部ちゃんの家の近くまで着いてしまいお疲れ様でした。とすぐに車を降りていってしまった。
渡「何なのあいつ」
深「何かあったんでしょ、きっと。」
いつもと違った雰囲気
きっと阿部ちゃんの中で何か意識が変わったのだろう
それはきっとA関連のことで
変な方向に向かなければ良いけど、と思いながら目を閉じた。
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作者名:ひな | 作成日時:2020年5月31日 3時