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ジュン side


「誰か!ちょっと誰もいないの!?」


さっきの爆発音といい、一体何が起きてるのか。
まったく見当もつかない。

今の僕は人との接触が禁止されているせいか、独房に近付く人も中々いなかった。

もしあの爆発が敵の襲撃だとしたら、Aやみんなは…。



「こうなったら…!」


僕の周りに風が舞う。
力づくで出るしかない。と力を溜めた時、ヒョン!と聞き慣れた声が聞こえた。


「チャニ!ハンソラにスングァナも無事で良かった!」


末っ子達が息を切らして独房に来てくれたことに、僕は発動仕掛けていた能力を止める。


「ジュニヒョンも無事で良かった…」


ホッとしたように胸を撫で下ろすスングァンと鍵を開けようとタッチパネルを操作するハンソルとチャンの姿に僕も安心した。


「他のみんなは?」


「それがわからなくて…。多分敵の襲撃だと思うんだけど…。爆発が電力源の所で起きたみたいで電気もこんな感じだし、ヒョン達の携帯も通じないし…。色々とパニックが起きてると思ったら、みんな倒れてて…あ、確認したら息はちゃんとしてたよ?」


スングァンの言葉に独房から出た僕は首を傾げた。


「本部内の空気中に薬品の匂いみたいなのが充満してたから、それが原因かも。行き届いてない場所も時間の問題だと思う。あれを一定以上吸い込むと気を失う仕様になってる」


すかさず口を開いたハンソルに、僕は尚更首を傾げた。
眠っているだけ?
殺すのが目的ではない、ということなのか?

ならば、襲撃者の狙いは?


3人は何故無事だったのか聞けばハンソルの能力の応用、状態異常を受け付けない術のおかげらしい。

いつの間にそんな術を会得してたんだ、と言えば、少しでも役に立てることが増えればいいと思って…。とハンソルは少し言葉を濁していた。


感心していると、チャンが僕の腕を掴む。


「電力源がやられたから、空調が起動していないんですよヒョン。だからあの変な薬が本部中に充満してるんです。非常用の電力もそこまで回らないですし、ヒョンの能力でなんとかなりません?」

「なんとか、ね…」


ならなくは、ないけど。と僕は苦笑した。

それを見越して僕の所に来たんだとしたら、末っ子達は案外しっかり者だなぁ。と呑気にも本日二度目の感心を密かにしていた。

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yui(プロフ) - ルカさん» ありがとうございます!それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 伊狐さん» ありがとうございます!それは誰が為に 5公開しました。 (2020年5月22日 3時) (レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - いつも読ませていただいてます。とっても面白いです。パスワードを教えていただきたいです。今後も楽しみみしてます! (2020年5月22日 2時) (レス) id: 7b2d92024a (このIDを非表示/違反報告)
伊狐(プロフ) - この作品が大好きでお気に入りです!パスワード教えてください!これからも応援しています! (2020年5月22日 2時) (レス) id: c76b536d3e (このIDを非表示/違反報告)
レオナ(プロフ) - ジュンピ落ちがいいです!これからも頑張ってください! (2020年5月11日 23時) (レス) id: 4de243fabb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yui | 作成日時:2020年3月30日 22時

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