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テミン side
「アレは一体なんだい？爆発を止めた？
まさかあの子がチャニョルが言ってた無効化の能力を持つ子？」
ぶつぶつと、先程から1人で呟くキムジヒョンの数歩後ろを歩く僕はため息をつく。
「友人が死んだって言うのに、悲しまないんだ？」
キムジヒョンは僕が言ったことに対して、悲しむ？と首を傾げていた。
「彼は失敗作だよ。悲しむ必要なんてない。あぁ…でも悲しむとしたらチャニョル達を手放さなければいけない事の方だ。ベクヒョンに関しては洗脳が中途半端だったし、それ以上の実験を行う必要があったのに」
非常用の抜け道を足早に、研究所から抜けようとする。
どこかいつもより饒舌なキムジヒョンはきっと、彼女の能力をその目で目撃したからだろう。
「彼女を調べることは可能かな？」
「………」
「あの能力は実に興味深い。初めてだ。無効化の能力など持つ者がいるなんて」
研究者は何故こうも考えることが同じなんだろうか。
好奇の的は実験の対象。
いつの時代もそれは変わらない。
「…貴方も所詮"奴ら"と一緒か」
ポツリと呟き僕は足を止めた。
悪いけど、彼女に目をつけたのが運命の分かれ目。
「テミン、何か言った…っ！？」
振り返るキムジヒョンの心臓を目掛けて僕は迷いなく引き金を引いた。
発砲音は生々しく響き、飛び散った血と倒れ込む人間を冷たく見下ろす。
「…テ、ミン…なぜ…」
一発で死にきれなかった彼は、掠れた声でそう訴えてきた。
その傷ではもって数分だろうか。
「君が彼女に危害を与えるかもしれない。そんな未来が訪れないように芽を摘んだだけだよ」
「…おろ、かな…」
「愚かなのは自分だと理解した方がいい。研究者としての欲が貴方を殺したんだから」
広がる血溜まりの中で浅い呼吸を繰り返すキムジヒョンの瞳は虚空を見つめていた。
すると。
「あれ、もしかして殺したの？」
聞こえてきた声に僕は顔を上げた。
「テヒョン…わざわざ迎えに？」
「うん。てか、そいつまだ使い道があったんじゃないっけ？」
「ちょっと予定変更」
見た目に似合わず低い声で、ふ〜ん。とキムジヒョンを見下ろすテヒョン。
「それならそいつ、"食べちゃってもいい？"」
その言葉に僕は軽く、どうぞ。と答える。
次の瞬間辺りが暗闇に包まれた。
「それじゃあ、いただきます」
暗闇の中もぞりと動くソレ。
明かりが戻った時、そこにキムジヒョンの姿はなかった。
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yui(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！すみません、私のやり方が悪かったみたいで1がシリーズ一覧に出てこないのです(泣)お手数ですが、作者の作品一覧から飛んでいただけますと有難いです！ (2020年6月8日 21時) (
レス) id: b7a9992a65 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - あのこれって、「それは誰が為に2」となっておりますが、シリーズ1ってないんですか？シリーズ連載中のところを押しても2から始まるんです((長文すみません★てへぺr…((((( (2020年6月8日 19時) (レス) id: edee17033c (このIDを非表示/違反報告)
yu-i(プロフ) - ひまさん» コメントありがとうございます！我らがマンネはいつもイケメンですよね！！ (2019年11月27日 11時) (レス) id: c69704419e (このIDを非表示/違反報告)
ひま - いやーチャニイケメンすぎやわ〜今回も最高でしたー (2019年11月26日 22時) (レス) id: 22433977db (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ですよねー！いやあ、96s尊い… (2019年11月16日 13時) (レス) id: 7ddd2a9a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2019年9月17日 16時
