ポジティブ女子が双黒に誘拐されました

楽しい楽しいお買い物 ？ ページ10

ん〜…あ！あれにしよう！


『買い物なんてどうでしょう！』


「「却下」」


同時？！


『えー！なんでですか！』


「自分の今の立場を考えてみろ」


『今の立場…ですか？』


「そうそう！沙紀ちゃんポジティブすぎて忘れかけてるけど、今君は誘拐されているんだよ？」


「今頃、お前の親は必死になってお前を探しているはずだ」


「そんな中、君が街中を歩けば必ず捕まる。私達もようやく手に入れたものを簡単に手放したくはないんだ」


『!!』

あ〜気付いてしまった


信じたくなかった


彼らは誘拐犯なのだ


他人の数倍独占欲が強いのは当たり前なのに


もう二度と“あの出来事”のようになるのは嫌で


自分は誘拐されたと分かっていながら


何でもないように明るく過ごすことで


自分のことでさえ騙そうとしていた




「沙紀ちゃんどうしたんだい？」


「今の俺らを見て帰りたくなったか？」


太宰さんと中原さんが今までないくらいに

冷たい顔をしている


『真逆、そんなことありませんよ(^_^)』

でも、いっそのこと“あの出来事”に

ついて知って欲しい


『あの、やっぱり今日はお話しましょう？』


彼らが私を誘拐することで私を自分達の

所まで堕とそうとしているなら…

一緒に私の中にある闇も吸い込んで貰おうか


『話したいことが沢山あるんです』


それでも捕まえよう思える程


私を好きでいてくれるのなら


私はあなた達のモノになる覚悟をしましょう

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