再会(太3) ページ27
そこには、心配そうな顔で私を見ていた
白髪の男の子がいた
『あの…なんでしょうか』
驚きの中かろうじてそれだけ問うと
?「あっ、すみません!今にもそこの街灯にぶつかりそうだったので、とっさの反応をしてしまって、声もかけずに急に引っ張ってしまってすみませんでした」
男の子は焦った様子で私の腕を離して、
事情を説明してくれた
男の子が指さしている街灯を見ながら
流石にもう少し気を付けようと思った
『いえ、こちらこそ助けていただき
ありがとうございました』
お礼を言い、歩き出そうとすると
?「あ、あの…」
『? はい』
?「元気が無いようですが大丈夫ですか?」
まさか上司や同僚だけでなく、たった今知り合った人にまでバレるとは…
それ程疲れた顔をしていたのだろうか
『大丈夫ですよ、ご心配ありがとうございまs
?「敦!ここにいたか!」』
?「国木田さん!」
眼鏡を掛けた、厳しそうな人が
こちらに向かって歩いてきていた
彼は何かを引きずってきているが、彼の高い身長でそれが何なのかまでは分からなかった
その人は白髪の男の子の前で止まった
やはり彼らは知り合いなのだろう
?「太宰さん見つかったんですね」
え?
眼鏡の彼の手元を見てみるが、高身長な彼とコートの陰になっていて、引きずられているのが人だったということしか分からなかった
でも、あの砂色のコートはすごく見覚えがある
?「ああ、河川敷にいたところを捕まえてきた」
そう言いながら持ち上げられた人物
それは正真正銘の
太「おかげで入水出来なかったじゃないか( ´_ゝ`)」
『太宰さん!』
私は思わず太宰さんに抱きついた
太「!…沙紀ちゃん?」
『はい!』
笑顔でそう返すと抱きしめ返された
太「ずっと会いたかった」
『私もです!2年経っても会えなくて、
このまま会えなかったらって、凄く怖かったです』
私が涙ながらに言うと太宰さんは
優しく微笑みながら返してくれた
太「でもこうして会えただろう?」
『はい!』
太「ところでその言い方からすると、私は中也より先に出会えたってことでいいのかな?」
『!』コクッ
太「約束は覚えてるね?」
『はい』
“最初に出会った方と付き合う”
私が返事をすると太宰さんは嬉しそうに微笑んだ
太「じゃあこれから改めてよろしくね」
『はい!よろしくお願いします!』
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ミィ - マジで泣きました。誘拐なのに泣けるし素敵だし、最高です! (2020年9月28日 21時) (レス) id: 3a19cdf441 (このIDを非表示/違反報告)
Ai - とても面白いデス!続きみたい! (2019年10月2日 2時) (レス) id: 17f9b458f3 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス1315 - 由々しき問題ですさん» 中「ほんと、こっちが戸惑うくらいだぜ…応援ありがとな」太「中也〜、そんなに愛想悪いと女性に嫌われちゃうよ〜?あ、読んでくれて嬉しいよ、ありがとう ^_^ 」 (2019年4月11日 0時) (レス) id: ff0fc740f2 (このIDを非表示/違反報告)
由々しき問題です - 夢主ポジティブすぎる(笑)頑張ってください (2019年3月28日 15時) (レス) id: 20f7f2dcc0 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス1315 - 太「みんな見てくれてありがとう。とても嬉しいよ」中「毎回更新が遅くなっちまうのは申し訳ねぇが、よければ最後まで見ていってくれ」 (2018年11月28日 2時) (レス) id: ff0fc740f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シリウス1315 | 作成日時:2018年1月19日 23時