【stxxx】【赤】君の居ない日常、色の無い世界【完結】

19　もしもそれで ページ20

N Side
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ころちゃんの爆弾発言。俺も呆気に取られた。

しかし、家に乗り込むと言っても疑問がいくつか浮かび上がる。質問したくてもしにくい状況の中、沈黙を破ったのはるぅとくんだった。

「え、どうやって家に入るんですか？」

正論。合鍵でも持っているのか、とか思ったけれど莉犬くんは合鍵を作らない主義。きっと誰も持っていないはず(・・)だ。

るぅとくんの質問にころちゃんが少し言いづらそうに答えた。

「莉犬くん、合鍵作らない主義とか言ってたくせにAには作ってたみたいで…」

どこから持ってきたのか、ちゃらんちゃらんと莉犬くんの家の鍵であろうものを指で回す。

皆がころちゃんの説明に納得した時、俺は言った。

「俺はこの提案に賛成。でも、これで莉犬くんが傷つくことになるかもしれない。というより、なると思う。」

確実に傷つく。でも、俺達は仲間(・・)だから。ただの幼馴染じゃないから、

なんて考えながら俺は話を続ける。

「もしもそれで莉犬くんが凄く悲しくなっても辛くなっても良い？大丈夫？そのリスクがあってこれを実行するのか、考えてほしい。」

俺の言葉に皆は一瞬考える素振りをしたが、すぐに「大丈夫」と言った。

「だってなーくん、俺達“仲間”やで？もしもそれで莉犬が傷ついても俺らが助ければいい。救えばいい。」

……やっぱり最高の仲間だ。

きっと、大丈夫。

無責任な言葉だけど俺らが絶対(・・)莉犬くんを救ってみせる。






だから、待っててね。莉犬くん。


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