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16 一人じゃない ページ17

C Side


Aのお葬式の日から莉犬くんが学校に来ていない。同じクラスの子達は勿論、違う学年の人達も心配していた。

まぁ、莉犬くんも人気者だしね。かく言う僕も「人気者」に当てはまるのかもしれないけれど。

青柳(あおやぎ)さーん、これ音瀬(おとせ)さんに。」

今日も先生にプリントを渡される。勿論、莉犬くんに届ける為のものだ。

毎日家のチャイムを鳴らすが、出てきてはくれない。LlNEの既読もつかないから仕方なくポストに入れる。

流石に心配になる。今すぐ立ち直れとは言わないから、せめて学校に来てほしい。

昼休み、屋上。僕ら5人はそこで集まって話をする。

「どう、ころちゃん。莉犬くん来た、?」

なーくんが不安そうに聞いてくる。僕は黙って首を降った。

「莉犬は一人じゃないのになぁ…」

ぼそっと、るぅとくんが呟く。

全くその通りだ。一人で辛さを抱え込んで。僕らもいるのに頼ってもくれない。

「電話も繋がらないし。グループLlNEの方も既読ついてないよな?ぴんぽんしても出てくれない。どーする?」

さとみくんが自分のスマホを見ながら言う。今も莉犬くんにLlNEを送り続けているのだろう。

「いっつも一人で抱え込んで。どうやったら俺らを頼ってくれるんかなぁ…」

空を見上げ、ジェルくんが言った。僕らは頼ってもらうのを待つことしかできないのだろうか。

………そんなことない。まだ1つだけ望みはある。






「ねぇ、こうしたらさ…」





僕らは君を救いたいんだ。


きっとそれはAも望んでいることだから。




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りゅむ - 感動。素晴らしいな。めっちゃよかった。 (2021年7月16日 21時) (レス) id: 983bc341b4 (このIDを非表示/違反報告)
白兎(プロフ) - ビデオレター共にとても泣けるお話でした....( ;∀;)言葉選びが相変わらず綺麗でスッと心に残る文章で感動しました!憂聖さんの書く小説が好きです...ちょっと落ち込んでたので前に進めるようなお話を読むことができて良かったです!ありがとうございます(*´ー`*) (2021年2月8日 19時) (レス) id: c273debe8e (このIDを非表示/違反報告)
RIKU(プロフ) - 朝からめっちゃ泣きました……一人一人の言葉が胸に刺さりました……赤色わんわん泣けて良かったです…… (2021年2月8日 7時) (レス) id: 9ff289fb8d (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔天使ちゃん - 涙が止まりません、とても素敵でした (2021年2月7日 23時) (レス) id: cce35874f8 (このIDを非表示/違反報告)
海歌 - (;へ:)泣きました…。 (2021年2月7日 11時) (レス) id: afebd09899 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:憂聖 | 作者ホームページ:.  
作成日時:2021年1月29日 16時

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