全部、偽物。5 ページ5
side:A
「それで、どうすればいいですかあ? せーんせっ。」
ふざけながら桃井さんにそう言うとくすりと笑われた。
その笑顔は普通に可愛い。でも、なぜか女の子に嫌われる。
まあそれは、性格上の問題じゃなくて、外見の問題なのかな?
どうせ中身が良いのに外見がだめじゃ、それはそれで言うのに。
「えっとねー、最初に氷を入れてねー。」
「ほいほい!」
「次に、水と清涼飲料水をー、
「ほうほう。」
「それで最後に_____、これを入れます。」
「ちょっとストップ。」
桃井さんをお手本として、次々と作るけど、思わず止める。だって桃井さんが入れたのは、薬っぽいやつだから。
これは止めなきゃいけないでしょう!?
「なにを入れようとしてるの!?薬!?しかも錠剤!? 桃井さんは一体選手にどういう感情を抱いてるの!?」
「えっ、頑張ってほしいなーって。疲れが取れるよう……」
「いや疲れとれるどころか、永遠の眠りについちゃうよ!?」
とりあえず錠剤を没収して、再びドリンク作りに入る。
でも何故か、ドリンクらしかなる色をが生まれたり悪臭がしたり………何故だ。
「もー!!桃井ちゃんはドジっ子属性なのかな?しょうがない!!貸しなされ!」
「え、文野さん?」
「こうみえてうち、サッカークラブチームのマネ、やってたんだよねー。」
「そーなんだ!!! いまもやってるの?」
「いや、もーやめちゃった!中学入ると同時にね!部活したかったし! まあでも、いい部活なくて、帰宅部だけど。」
なんていい理由。新しい環境のためにやめるっていうのは、とても信じやすい嘘なのだ。
中学入ると同時に、ねえ。よくそんな嘘つけたなわたし。ほんとはそのもっと前にやめましたよ。
女子同士のいざこざで。
「よーやく完成。」
「すごい! 変な色してない! ありがとうっ!」
いーえと答えて、ボトルを籠の中に入れた。
ただ一言だけ言わせてもらうと、ドリンク作るだけで変な色はできないと思うよ。
…じゃあ帰るか。そうして桃井ちゃんの方を振り向いたら、「じゃあ行こっか!」と可愛い笑顔で言われた。
ん…?どこに?
わたしが首を傾げたら、ふたつあった籠のひとつを持って歩いて行ってしまった。
それをみて把握した。
わたしも持ってけってことですか?
きっと断ることもできた。でも、断れなかった。
だって、キセキと関われる機会なんてそうないんだから。
…ラッキー
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しずくちゃん(プロフ) - 1ちゃんさん» 1年も経ってる事実に驚きました!もうそんなに経っていたのか!そろそろ更新しないとですね!!がんばるぞぉい!!このしょうせつをわすれないでくれてありがとうございます! (2020年5月12日 2時) (レス) id: 2e94dfd782 (このIDを非表示/違反報告)
1ちゃん - 1年程たっていますが、もし宜しければ更新楽しみにしてます! (2020年5月9日 1時) (レス) id: 43879a9f7a (このIDを非表示/違反報告)
ななせ菜那(プロフ) - それは良かったですっいつまでも待ってますね(^^) (2019年2月18日 0時) (レス) id: 6f512e0d90 (このIDを非表示/違反報告)
雫@更新おそめ(プロフ) - ななせ菜那さん» ほんとですか〜!!すごい嬉しいです!!しかもファンをひとりゲットしてしまった…!!更新頑張ります!応援ありがとうございます!ななせさんの期待に応えられるように頑張ります!! (2019年2月15日 3時) (レス) id: 6d0f7297ef (このIDを非表示/違反報告)
ななせ菜那(プロフ) - 私、こういうの、大好物ですっ そして作者さんのファンになりましたぁ! 更新頑張ってください。応援してます。(^-^) (2019年2月14日 23時) (レス) id: 4cb24dc725 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雫@更新おそめ | 作成日時:2019年1月14日 0時