なんやかんや幼馴染2 【銀魂】【坂田銀時】 (ページ3)

今日:4 hit、昨日:9 hit、合計:16,241 hit

13.そうめんが鼻に入ると、心も痛いページ3

You.

リン…と夏特有の蒸し暑い空気の流れを変えるかのような、涼しげな音が万事屋内に響き割ったった。

と思っていたが部屋に響き渡るのは、ズーーーーーー。ズーーーーーーという勢いの良い音が響き渡っていた。

「いや、神楽、ちょっと静かに食べてくんない？うるさいんだけど。ズーーーーーー」

「そう言ってるお前もうるさいズーーーーーー」

「いや、語尾みたいになってますズーーーーーーー」

『ビーズーーーーーーーー』

ウルトラソ〇ルである。

そう、私たちは夏の代名詞、そうめんを食べているのだ。
この数日間、私はもともと住んでいた家に掃除をするために帰っていたのだが、その掃除の際に、かなり前に人からもらったお高いそうめんをたくさんもらって、食べきれずにおいていたのを忘れていた。
それなら、万事屋に持って帰ってみんなで食べようと、今日持って帰った。
そこまではよかったのだが、万事屋に帰った瞬間、銀ちゃんと神楽ちゃん、新八君がぐったりしていた。
『え、何があったの？』と聞いたところ、どうも銀ちゃんの口座のお金をすべて、パチンコに使い果たしてい待ったらしく、増量作戦がパーになったという。

『そういや、どんだけ使ったの…』

「……銀さん、恥ずかしくて言えない…」

そう言いつつも、明らかにソワソワしながらそうめんを食べる手を止めた銀ちゃん。
ということは、万事屋にとってはかなりの大金を使ったということが分かる。

『…ざっとで、いいから』

「……20万くらい？みたいな…はは」

それを聞いた私は銀ちゃんと同じく、そうめんを食べる手をピタッと止めて、窓から見える空を見上げた。

『空ってさ、愚か者の上にも平等にあるんだよね…』

「悪かった」

「……あ、なんか涼しくなってきた」

「なぁ、悪かったって」

『…あれ、身体がなんか、冷えてきた…』

私は、その場にしゃがみこむと神楽ちゃんがすかさず「ほら、銀ちゃんが20万も使うから、Aが死にかけてるアル。謝れヨ」と、小学生中学年特有のドッヂボール時に、間違えて女子の顔に当ててしまったというイベントの時だけに発生する、小学生中学年特有のネチネチした攻撃をやり始めた。

「悪かったって！！！！銀さんが悪かったって！！」

「いや、もう、なんか僕、心痛くなってきたんでやめてください」

新八くんにそう言われた私は、静かにソファへと座って、そうめんをすすり始めた。
神楽ちゃんも、ダイソンの如くそうめんを食べ始めた。