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忍の部屋に翔太さんが上がった。


「翔太さん、私…」

「ごめん。黒島ちゃんのせいじゃないからさ」

「一連の事件を全て同一犯と判断するには…一貫性がないと思っています。まぁ僕の推測よりもAIに分析させますが…」

『私も…犯人は1人じゃないと思ってる』









住民会で、翔太さんは一連の殺人犯が分かったことを伝えた。


「犯人が自 殺ってどういうことだよ!?」


声を荒らげる妹尾さんに翔太さんが「だから…」
と困った様子を見せている。


「おめぇも盗聴器なんか仕掛けられてんじゃねぇよ!」


ついには、被害者とも言える沙和にまで叫び始めた。
遅れて来た石崎さんが困惑しつつも、西村さんに今の状況を聞くと、聞いた途端に普段からは想像できないほどの大声を石崎さんがあげた。


「イヤだ!!誰っ?!」

『お、落ち着いて下さい!!』

「うるせーよ!落ち着いてられっかよ!おめぇに何がわかるんだよ!」


…そっか、そうだよね。

と少し悲しい気持ちになり私は静かに椅子へ座ると忍が口を開いた。


「Aに、当たらないでください。
むしろ、Aも殺害目的者リストに入っていたんです。何も知らないという点ではお互い、同じですよ」


そう言うと周りの人、特に妹尾さんは申し訳なさそうに落ち着いて目を伏せた。


「…とにかく無意味に当たっても解決しません。僕達は解決したいと思っているのでとりあえず落ち着いて貰えませんか?」


そう言うと、みんな頷こうとするが誰かの発言で自然とそれは停止させられた。


「えーまずは黒島さんの気持ちを考えてあげましょうよ。犯人とは高校時代からの古いお知り合いですから、今落ち込んでますよね…」

「えっ…?」

『?な、なんで尾野さんが?』

「もしかして…あの時…」

「あれですよ?黒島さんが犯人とグルだとか疑うのはやめましょうね!」


わざとらしく話す尾野さんの言葉を聞いた住民は、沙和の方へと視線を向けた。

すると、机をバンっと叩く音がして次はそっちへと意識が向けられた。


「皆さん大事なこと忘れてますよ!犯人捕まったんですからまず喜びましょうよ!あっこれ、その時の気分にあった曲を流してくれるアプリでして!例えば……」


この場には似つかわしくないほどニコニコして話している江藤さん。
この異様な光景をなんと言い表せばいいのか分からないほど違和感を覚えた。

スマホに向かい「楽しい」と話しかけると、楽しそうな音楽が流れ出した。

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(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます! 更新する度に楽しく読んで下さりありがとうございます!更新ができない時もありますが、最後までよろしくお願いします! (2019年9月19日 18時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 更新される度に楽しく読ませてもらってます!これからもムリせず更新頑張ってください! (2019年9月16日 20時) (レス) id: 916f75cb10 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「空いてますよ」ではなく、「開いてますよ」です。 (2019年9月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます!この小説を好きと言って貰えて嬉しいです!更新、頑張ります! (2019年8月31日 7時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
- こんにちわ!この小説好きです!更新待ってますね! (2019年8月30日 22時) (レス) id: 06b55d11a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月22日 22時

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