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ソファーにずっと座っていると、家のインターホンが鳴った。
『…誰だろ』
そう思い、インターホンのモニターを見る。
そこには、誰も映っていなかった。
怖いので出ない体制を貫いていたら、数秒後に連続でチャイムがなり始めた。
絶対に、あの人だ。
怖くなった私は、ソファーに戻って耳を塞いでぎゅっと目を瞑った。
約1分後に、音はピタッと止まっていて私はソファーに横たわった。
恐怖に耐えるって、こんなに体力がいるんだなぁ。
なんて思いながら。
これでひとまず安心だ…。
と思ったが、突然
部屋のドアから、ガチャッて…と鍵を開ける音がした。
なんで、鍵を持ってるの…？チェーンはちゃんとしておいたのに…………どうして？
そんな疑問が頭に浮かんだが、考えている暇はない。
とにかく隠れないと。
私は寝室に行って、クローゼットを開けて中に入った。
息を一定のリズムで保つことが難しくなっているほど、心臓が圧迫される心地がする。
クローゼットの外では、遠くからだんだんと音が近づいているような気がして変な汗が出る。
その音が、私の隠れているクローゼット前で止まるとノックをしてきた。
…バレてるんだ。
それでも私は沈黙を貫いたまま、返事も行動も何も起こさなかった。
次の瞬間━━━━━━━━
突然クローゼットが開いて、そこから右手首をぐいっと引っ張られてクローゼットの外に出された。
『いやっ…！』
私の手首を掴んだままの人の顔を見ると、そこには、満面の笑みを貼り付けた
木本拓音 がいた。
「元気？」
『…』
「…久々でそれは悲しいなぁ」
木本さんはしゃがんでそう言った。
「Aちゃん、相変わらず可愛いね。ずっと見てたいくらい…あ、ちゃんと怪我してくれたんだね」
『…』
「…ふふ、黙ってても可愛いよ。それで歯磨きしてくれたら、もっと可愛いと僕的には思うんだけどな」
木本さんは突然立ち上がると、洗面所の方へと行き、歯磨き粉をつけた歯ブラシを嬉しそうに持ってきた。
「ほら、これで自分の歯を磨いて」
今まで何も返事をしていなかったが、ここで断るとまずいだろうと考えて素直に歯ブラシを受け取った。
そのまま恐る恐る歯を磨くと、嬉しそうにニコニコしているので、ひとまず被害がここまでであればいいだろうと思い、歯ブラシをいつも通り動かした。
ずっと、同じことを繰り返すとずっと笑っていた木本さんの笑顔が消えた。
「…Aちゃん」
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雫(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます！ 更新する度に楽しく読んで下さりありがとうございます！更新ができない時もありますが、最後までよろしくお願いします！ (2019年9月19日 18時) (
レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 更新される度に楽しく読ませてもらってます！これからもムリせず更新頑張ってください！ (2019年9月16日 20時) (レス) id: 916f75cb10 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「空いてますよ」ではなく、「開いてますよ」です。 (2019年9月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます！この小説を好きと言って貰えて嬉しいです！更新、頑張ります！ (2019年8月31日 7時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
無 - こんにちわ！この小説好きです！更新待ってますね！ (2019年8月30日 22時) (レス) id: 06b55d11a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2019年8月22日 22時
