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まず、私と裕也は同棲していたため、本来遊びに来ていた木本さんはそのマンションしか知らないはずだ。
「家に入れてよ」なんて、言われても怖くて入れれるわけが無い。
その日は、『無理です』と断って急いで家に入ってチェーンもかけたためドアノブをガチャガチャされるだけで済んだ。
でも、怖いなんて思ってても大学があるため引っ越すことは出来なかった。
幸い、私は大学院に進学、先輩はそのまま卒業したため、大学内ですれ違うことは無かった。
他のところで会っても「この前はごめんね」と申し訳なさそうに繰り返すだけだった。
大学院を卒業すると、私はとにかく被害を受ける前に、逃げようと人が沢山いる東京へと向かい、このマンションを借りた。
挨拶をする時に渡す手土産を入れる紙袋がなかったため、その袋を買おうと私は昼の13:00に出て、人通りの少ない道を調べて歩いていると大型トラックが……………。
引っ越してから、何も無かったのではなく
引っ越した時に事故にあって眠ったままだから何が起きたかなんて認知することが出来なかったのだ。
だから、ここまで木本さんが来ているとは思ってなかった。
…何処からか、視線を感じて万が一のことがあると思い、用心していたけど、まさか本当にやって来ているなんて思わなかった。
『……どうしよう』
…まずは、手から滴る血を拭いて消毒して、保護ガーゼでおさえよう。
私は救急箱を棚の上から取って、ガーゼと消毒液を取り出した。
『…』
恐怖で震える中、消毒液が傷口にしみて痛い。
処置が終わると、カーテンの小さな隙間から、光が差し込んでくる。
その光を見た私は、カーテンの隙間を無くすためにピシッとカーテンを直した。
暗い部屋の真ん中で、私は何だか情けなくてお尻からペタリと座り込んだ。
『……っ、やっと、やっと逃げられたと思ったのに…どうして…』
今まで、笑顔で保っていた心がバラバラと音を立てて壊れる音がした。
泣き疲れたのか、そのまま床で寝ていた私は目を覚ました。
14:00を指す時計の針を見て、私は涙でグシャグシャになった顔を洗って化粧机に置いてある前の鏡に向う。
目は腫れていて、泣いていたことが直ぐにバレそうだ。
今日は誰とも会わないようにしよう。
そう思いながら、私はメイクをし終えた後ソファーに座ってクッションをぎゅっと抱きしめた。
この部屋には、明かりが一つも入らない。
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雫(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます！ 更新する度に楽しく読んで下さりありがとうございます！更新ができない時もありますが、最後までよろしくお願いします！ (2019年9月19日 18時) (
レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 更新される度に楽しく読ませてもらってます！これからもムリせず更新頑張ってください！ (2019年9月16日 20時) (レス) id: 916f75cb10 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「空いてますよ」ではなく、「開いてますよ」です。 (2019年9月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます！この小説を好きと言って貰えて嬉しいです！更新、頑張ります！ (2019年8月31日 7時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
無 - こんにちわ！この小説好きです！更新待ってますね！ (2019年8月30日 22時) (レス) id: 06b55d11a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2019年8月22日 22時
