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花火大会当日、私は翔太さん、忍、沙和と一緒に来ていた。
『翔太さん…ちょっと2人だけにしてあげましょ』
「お、ナイスアイデア!天才だねくるみちゃん」
コソコソっと話すと忍達が不思議そうな顔をしてみてきたので、半場強引にその場をやりきる。
『あ、ちょっと私、オーガニックのとうもろこし、翔太さんと見てくるから!忍と沙和は適当に他のお店でも見てて!』
ちょっと強引すぎただろうか、と思うと二人とも聞き分けが良く、疑問を持った顔をしてその場から去っていった。
「くるみちゃん、分かりやすすぎだよ」
『はは、そうですかね?』
「あと、黒島ちゃんのこと沙和って呼び捨てで呼ぶようになってるね」
嬉しそうに笑う翔太さんに『本当だ、気付かなかった』と話した。
しばらく談笑しながら歩いていると、他の屋台と比べて全く繁盛していない屋台があった。
『あ、オーガニックとうもろこしですか?』
「そうそう、これこれ」
私が、500円を持って近づくと屋台の人達はあっ!と声を出した。
あれ?何か顔についているのかな?と思いあたふたとしていると、髪の毛を染めた女の人が私の名前を呼んだ。
「お前がAか、よろしくな!」
『あ、よろしくお願いします!』
突然名前を呼ばれて困惑していると、私にもう1人の女の子が話しかけてきた。
「話は、翔太っちから聞いてるノダ!!」
どうやら、翔太さんは「住民会」というもので私の名前と入院していたことを話しくれていたらしい。
皆も気になっていたようだ。
『えっと…あの、トウモロコシを2本!』
1本300円の焼きとうもろこしは、2本買うと500円と書いてある。
商売が上手いなぁ、と思い私は2本買った。
「くるみちゃん、そんなにトウモロコシ好きだったの?」
『いえ!翔太さんにと思って。どうぞ!』
そう言うと「いやいや、いいよ」と断ってくるので、私はしつこく差し出した。
『いつも晩御飯作ってくれてるお礼に!』
「…分かったよ、ありがとう!」
そんな会話をして二人で食べていると、だんだんとお客さんが若い人と女性を中心に増えていっていた。
「おー!さっきまで売れて無かったのに!」
「きっと、Aさんの体にいい波動が入ってきたんでしょうね、ウフフフ」
そう笑う尾野さんに『波動の意味はよくわからないけど美味しいです!』と笑い返しておいた。
何となく、住民とは仲良くなれたらしい。
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雫(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます! 更新する度に楽しく読んで下さりありがとうございます!更新ができない時もありますが、最後までよろしくお願いします! (2019年9月19日 18時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 更新される度に楽しく読ませてもらってます!これからもムリせず更新頑張ってください! (2019年9月16日 20時) (レス) id: 916f75cb10 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「空いてますよ」ではなく、「開いてますよ」です。 (2019年9月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます!この小説を好きと言って貰えて嬉しいです!更新、頑張ります! (2019年8月31日 7時) (レス) id: b513cb94f0 (このIDを非表示/違反報告)
無 - こんにちわ!この小説好きです!更新待ってますね! (2019年8月30日 22時) (レス) id: 06b55d11a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雫 | 作成日時:2019年8月22日 22時