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貴方side
みんなお母さん達に電話したり連絡したりしていて賑やかな中、私はというと。
貴「せんせーい。」
柊「お前、行くとこないのか。」
私は先生の椅子を横取りしてクルクルして遊んでいた。
貴「なんか、みんな生き生きしてて眩しいからさ。」
柊「活き活きか?」
貴「ううん、生き生き。」
私は、ピタッと動きを止めてそう言う。
柊「そう言えば、親には連絡したのか。」
貴「うん、家に帰ったら生きて帰れたご褒美に
私の好きな、たらこスパゲティを作ってくれるらしいよ。」
そう言うと、先生は私を見ながら真面目に言う。
柊「いいなぁ、お前は帰る場所があって。」
貴「え?先生もあるでしょ?」
なんだ??とでも言いたそうな顔をしている。
貴「ほら、ただいまって言って、おかえりって帰ってくればそれはもう帰る場所なんだよ。」
柊「そうだな。」
じゃあ…。
そこまで言いかけたところで先生はやめた。
私も深くはそれを聞かなかった。
貴「あ、そういえば━━━━━━━━━━━」
石[どうなってんだよ!!??]
!?
突然のモニターから聞こえる大声に目を向ける。
石[おいっ!
あの動画の犯人…武智じゃねぇ!!!]
甲[あ?]
どういうこと…???
石[だからあの動画の犯人武智じゃねぇんだよ!]
甲[ おいおい、どういうことだよ!!!]
石倉[だから、あれは武智の顔を貼り付けた
……フェイク動画だったんだよ!!!]
瀬[武智じゃねぇって…だったらあの帽子を被った男は誰なんだよ!!!]
石[それは…]
堀[それはまだ確認できてないから!!!]
甲[なんで隠すんだよ…。]
西崎[見せよう。]
堀[やだ!まだ根拠はないの!!!]
そう抵抗するが、瑠奈は周りに見せろと言われてパソコンをみんなの方に向ける。
柊「行くぞ。」
先生は私にそう言って歩き始めた。
私もそのあとを今まで通り着いていく。
遠くからみんなが声を上げているのが聞こえる。
宇「なんで、ブッキーが映ってんの?」
柊「ああ〜遅かったか 。」
先生がそう言いながら教室へ入っていき
傍にある机を私に当たらないように蹴る。
すると、雄大の席に座る。
柊「もう少し早く回収すれば良かったな 。」
みんなが怯える中、私は先生を信じて、真っ直ぐ見つめた。
違う。
情報に踊らされてるだけだ。
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雫(プロフ) - 15猫さん» 何度も読み返していただけてるとは...!ありがとうございます。これからも愛読して下さると嬉しいです。 (2021年4月5日 15時) (レス) id: 443525fccc (このIDを非表示/違反報告)
15猫(プロフ) - 素敵な作品で感動しました!何度も読み返してます! (2021年4月2日 23時) (レス) id: 6f86e31a74 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - ソーセージさん» こちらこそ、素敵な感想ありがとうございます!落ち着かない世の中ですが、体調に気を付けてお過ごしください! (2020年4月5日 15時) (レス) id: 443525fccc (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 蒼炎さん» 返信、かなり遅れてすみません!私の作品を読んでいただきありがとうございます!面白いという言葉、とても嬉しい限りです!これからも、最高の作品を作るのでよろしくお願いします!! (2020年4月5日 15時) (レス) id: 443525fccc (このIDを非表示/違反報告)
ソーセージ(プロフ) - すっごく面白かったし、感動しました!!!こんなに素敵な作品をありがとうございますっ! (2020年4月5日 15時) (レス) id: 711a78eb36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雫 | 作成日時:2019年3月18日 22時